ショック・ドクトリン〈下〉―惨事便乗型資本主義の正体を暴く

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ショック・ドクトリン〈下〉―惨事便乗型資本主義の正体を暴く

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  • サイズ B6判/ページ数 686,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000234948
  • NDC分類 332.53
  • Cコード C0033

出版社内容情報

戦争や自然災害,政変などの危機につけこんで,あるいはそれを意識的に招いて,過激な市場主義経済改革を強行する.この「ショック療法」は世界に何をもたらしたか.世界中から絶賛の声が集まった衝撃のベストセラー,ついに登場.3.11 以後の日本を考えるためにも必読の書.

《目 次》
序 章 ブランク・イズ・ビューティフル─三〇年にわたる消去作業と世界の改変

第一部 二人のショック博士―研究と開発
第1章 拷問実験室―ユーイン・キャメロン博士、CIA、そして人間の心を消去し、作り変えるための狂気の探究
第2章 もう一人のショック博士―ミルトン・フリードマンと自由放任実験室の探究

第二部 最初の実験―生みの苦しみ
第3章 ショック状態に投げ込まれた国々―流血の反革命
第4章 徹底的な浄化―効果を上げる国家テロ
第5章 「まったく無関係」―イデオロギーから切り離された罪

第三部 民主主義を生き延びる―法律で作られた爆弾
第6章 戦争に救われた鉄の女―サッチャリズムに利用された敵たち
第7章 新しいショック療法―独裁政権に取って代わった経済戦争
第8章 危機こそ絶好の機会―ショック療法の売り込み

第四部 ロスト・イン・トランジッション―私たちが泣き、震え、踊っている間に
第9章 歴史の流れに門戸を閉じて―ポーランドの危機、中国の虐殺
第10章 鎖につながれた民主主義―南アフリカの締めつけられた自由
第11章 若き民主主義のかがり火―「ピノチェト・オプション」を手本としたロシア
第12章 資本主義者たる証あかし─ロシア問題と粗暴なる市場の幕開け
第13章 拱手傍観─アジア略奪と「第二のベルリンの壁崩壊」

第五部 ショックにふるえる日々─惨事便乗型資本主義複合体の台頭
第14章 アメリカ合衆国におけるショック療法─国家安全保障のバブル景気
第15章 コーポラティズム国家─裏口なし、企業と政府を直接通路で結ぶ

第六部 原点回帰─イラクへの過剰ショック攻撃
第16章 イラク消去─破壊の跡に中東の〝モデル国家〟を建設する
第17章 イデオロギーの逆襲─資本主義者が招いた泥沼化
第18章 原点回帰─空洞国家から焦土へ

第七部 可動式グリーンゾーン─緩衝地帯と防御壁
第19章 海辺を一掃する─アジアを襲った「第二の津波」
第20章 災害アパルトヘイト─グリーンゾーンとレッドゾーンに分断された社会
第21章 平和にはうまみがない―イスラエルという警告

終章 ショックから目覚める─民衆の手による再建へ

(章題の訳文は編集途中のものです.なお上巻は第四部までを予定しております)

ナオミ・クライン(Naomi Klein)
1970 年,カナダ生まれのジャーナリスト,作家,活動家.デビュー作『ブランドなんか,いらない』が世界的ベストセラーとなり,一躍,反グローバリゼーションの語り部となる.第2 作目の『貧困と不正を生む資本主義を潰せ』を著したあと,アメリカによるイラク侵攻と占領の現実,戦後の「復興」に群がるグローバル企業に注目し,2004 年に現地を取材したことが,3 作目の本作につながる.『ニューヨーク・タイムズ』『ガーディアン』『ネーション』など,さまざまな媒体で記事を発表している.トロント在住.


*上巻はこちら

内容説明

ショック・ドクトリンは、一九七〇年代チリの軍事クーデター後の独裁政権のもとで押し付けられた「改革」をモデルとし、その後、ポーランド、ソ連崩壊後のロシア、アパルトヘイト政策廃止後の南アフリカ、さらには最近のイラク戦争や、アジアの津波災害、ハリケーン・カトリーナなど、暴力的な衝撃で世の中を変えた事件とその後の「復興」や、(IMFや世界銀行が介入する)「構造調整」という名の暴力的改変に共通している。二〇〇四年のイラク取材を契機に、四年をかけた努力が結実した本書は、発売後すぐ、絶賛する反響が世界的に広がり、ベストセラーとなった。日本は、大震災後の「復興」という名の「日本版ショック・ドクトリン」に見舞われてはいないだろうか。3・11以後の日本を考えるためにも必読の書である。

目次

第4部 ロスト・イン・トランジション―移行期の混乱に乗じて(資本主義への猛進―ロシア問題と粗暴なる市場の幕開け;拱手傍観―アジア略奪と「第二のベルリンの壁崩壊」)
第5部 ショックの時代―惨事便乗型資本主義複合体の台頭(米国内版ショック療法―バブル景気に沸くセキュリティー産業;コーポラティズム国家―一体化する官と民)
第6部 暴力への回帰―イラクへのショック攻撃(イラク抹消―中東の“モデル国家”建設を目論んで;因果応報―資本主義が引き起こしたイラクの惨状;吹き飛んだ楽観論―焦土作戦への変貌)
第7部 増殖するグリーンゾーン―バッファーゾーンと防御壁(一掃された海辺―アジアを襲った「第二の津波」;災害アパルトヘイト―グリーンゾーンとレッドゾーンに分断された社会;二の次にされる和平―警告としてのイスラエル)
ショックからの覚醒―民衆の手による復興へ

著者等紹介

クライン,ナオミ[クライン,ナオミ][Klein,Naomi]
1970年、カナダ生まれのジャーナリスト、作家、活動家。デビュー作『ブランドなんか、いらない』が世界的ベストセラーとなり、一躍、反グローバリゼーションの語り部となる。『ニューヨーク・タイムズ』『ガーディアン』『ネーション』など、さまざまな媒体で記事を発表している。トロント在住

幾島幸子[イクシマサチコ]
翻訳家

村上由見子[ムラカミユミコ]
著述家(表象文化、エスニック研究)。慶應義塾大学非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さら

21
政治と経済は密接に結びついているけれど、こうも政治家が私利私欲に走る姿を見せつけられるとショックです。お金で安心も安全も長寿も叶うと思っている人が政治家である国はどうなっていくのでしょう。そして、災害やテロ、戦争でさえ金儲けのチャンスになっていくことにモヤモヤします。2023/09/29

幸猪

21
【惨事便乗型資本主義からの脱却】復興事業を巨大ビジネスと捉える多国籍企業や、その利害に飛びつく投資家たちから逃れるために、惨事を受けた国が転換する新たなイデオロギーは・・・。経済学者ミルトン・フリードマンの死後、市場原理主義に強硬に反対する勢力が現れる。地政学的平和があり、経済的民主主義と社会主義を合体させたような国家の実現。今現在の世界情勢がこういう方向に進んでいるのでは?と思う部分もある。発刊された10年前に読んでおけばよかったという感想もあり。2021/05/01

kochi

15
国際社会の政治と経済の中での新自由主義の負の面を強調することで、圧倒的な印象を残した本書だが、ジャーナリズムの限界も示しているような気がする。個人の経験を取り上げることも重要だし、文学的価値はむしろそこにあると思うのだが、本書ではロシアや中国での格差は語られるが、生の声が聞こえてくるわけではなく、そのため、限界と感じるのかも。コロナ禍で、データをエビデンスとして、相関関係、因果関係云々と殴り合いしている人々を見たことや、様々な陰謀論の洗礼を受けた昨今の状況では、慎重にならざるを得ないのではと思う。2022/04/06

yooou

12
それでもシカゴ学派を信望している奴はホントどうかしていると思う。政治家とか経済学者とか以前に人としてどうかと思うよ。2012/01/20

isao_key

10
訳者は副題になっている「ディザスター・キャピタリズム」をこれまで「災害資本主義」と訳されることが多かったが、「ディザスター」は自然災害だけでなく人為的な戦争やクーデターも含む語であることを踏まえ、より意味を鮮明にするために「惨事便乗型資本主義」と訳したとする。はじめ耳慣れない語にピンと来なかったが、本書を読み新自由主義の正体を現すのにぴったりの訳に思えた。火事場泥棒など生易しいものではなく、死体に鞭を打ち、凍える市民の生き血を吸うような政策の欺瞞に、ようやく人々は気づき、ノーを突きつけるようになってきた。2016/07/13

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