出版社内容情報
レーニンが「自由主義的裏切りの百科全書」と呼んだ本書は、1905年革命後の反動期に、革命・国家・知識人・民衆の意味を問いつめた真摯な思索の書である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
工藤 杳
0
ボグダーノフが「インテリゲンツィア自己批判の書」と呼ぶのは正しい。ここにはインテリ階級への痛切な内省と批判がある。ロシアのインテリとは一体誰なのか？最後に収められたフランクの論文にこうある。「現世の幸福を信じるニヒリズム的宗教の戦闘的な修道僧である」と。この矛盾だらけの定義こそが、内面にはち切れんばかりの矛盾を詰め込んだロシア・インテリの正体を指し示す。革命の最中、四面楚歌の状況の中であえて味方に銃口を向けるその勇気は讃えられるべきだ。2016/12/03
