内容説明
メキシコとアメリカの歴史的な関係を背景に、近年のグローバル化と新自由主義の進展のひずみの中で急拡大した「メキシコ麻薬戦争」の内実を、綿密な調査に基づき明らかにするルポルタージュ。米墨国境地帯で麻薬取引と暴力に依存して生きる「ナルコ(麻薬密輸人)」たちに密着し、犯罪者たちの生活や文化、彼らを取り巻く凄惨な暴力の実態を明らかにすると同時に、世界各地で注目されている「麻薬合法化」の議論など、問題解決に向けた方向性も指ししめす。
目次
ゴースト―イントロダグション
1 歴史(ケシ―麻薬生産の黎明期;ヒッピー―第一次麻薬ブーム;カルテル―メキシコ麻薬組織の形成 ほか)
2 内臓(運び屋―麻薬密輸とマネー・ロンダリング;殺し屋―殺人という仕事;文化―マフィアの音楽・映画 ほか)
3 運命(捜査―スパイと裏切り;拡大―国際化する組織犯罪;多様化―犯罪の多角化 ほか)
著者等紹介
グリロ,ヨアン[グリロ,ヨアン] [Grillo,Ioan]
2001年より、『タイム』誌、CNN、AP通信、PBS News Hour、『ヒューストン・クロニクル』紙、CBC、『サンディ・テレグラフ』紙など国際メディアに、ラテンアメリカに関する報道を行ってきた。軍事作戦、マフィアによる殺人、コカイン押収などについて報道し、麻薬戦争について2人のメキシコ大統領、3人の司法長官、アメリカ合衆国大使らと議論した。イギリス出身、メキシコシティ在住。最初の著書『メキシコ麻薬戦争』は、オーウェル賞にノミネートされ、ロサンゼルスタイムズ・ブックフェスティバルで最終選考に残り、BBCラジオ4の「今週の本」に選ばれた
山本昭代[ヤマモトアキヨ]
兵庫県出身。大学卒業後、出版社勤務、フリー編集者を経て、1994年から3年間メキシコに留学、1997年社会人類学高等調査研究センター(CIESAS、メキシコ市)修士課程修了。2005年東京外国語大学地域文化研究科博士課程修了、博士(学術)。現在、慶應義塾大学ほか非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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