内容説明
従来の「メンテナンス=維持・管理」という工学の考え方だけではなく、土木構造物を「資産」としてとらえる経済学的な考え方も取り入れた計画的な社会資本の管理が、いま必要とされています。アセットマネジメントの基礎から具体例までを一冊に凝縮。
目次
第1章 アセットマネジメントはなぜ必要か(アセットマネジメントとは;アセットマネジメントの必要性;アセットマネジメントの効果;アセットマネジメントの分類;アセットマネジメントの実例)
第2章 アセットマネジメントとLCC(LCCとは;LCCの計算式;現在のLCC算定の問題点;LCC算定の意義;LCCの使用法;LCC計算法による最適解の違い;LCC算定の将来課題)
第3章 アセットマネジメントの経済的観点(社会資本の整備と経済効果;厚生評価と費用便益分析;計画の評価;費用便益分析の具体例;道路事業における費用;社会資本整備と会計;会計とアセットマネジメントの関係;現在の公会計の問題点;複式簿記の考え方;社会資本の資産評価の手法;海外の会計方法;割引率;割引率の使用法;割引率の必要性)
第4章 アセットマネジメントの工学的観点(劣化予測の基本;マルコフ連鎖モデルを用いた例;実際の点検データを用いた適用例;アセットマネジメントとモニタリング;モニタリングの動向;ヘルスモニタリング技術;システム同定理論による構造物動特性の同定;ヘルスモニタリングの今後の課題)
第5章 アセットマネジメントの具体例(概要と目的;維持管理問題と厚生変化の評価;道路橋RC床板の損傷度判定;経年劣化モデル;結論と課題)
著者等紹介
古田均[フルタヒトシ]
1976年京都大学大学院博士課程修了。1994年関西大学総合情報学部教授。工学博士
保田敬一[ヤスダケイイチ]
1999年鳥取大学大学院博士課程修了。2008年株式会社ニュージェック道路グループマネージャ。工学博士
川谷充郎[カワタニミツオ]
1974年大阪大学大学院修士課程修了。1999年神戸大学大学院工学研究科教授。工学博士
竹林幹雄[タケバヤシミキオ]
1991年京都大学大学院修士課程修了。2010年神戸大学大学院海事科学研究科教授。博士(工学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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