内容説明
本書は、電子文書の保存に関するシステムの開発や電子文書管理システムの運用の要点を簡潔に整理したものです。保存が義務付けられた法定文書や内部統制文書は、法令や規則で数年とか、数十年以上の保存が義務づけられており、この間、安全に保存するためには、電子文書の相互運用性が長期にわたって確保されることが重要です。本書では、2008年3月に制定された電子署名文書を長期保存するための長期署名フォーマットに関するJIS標準に加え、記録媒体の劣化問題や文書ファイルの互換問題への対策についてもわかりやすく解説しています。
目次
第1章 電子文書の長期保存に対する取り組み
第2章 電子データの長期保存
第3章 電子署名
第4章 タイムスタンプ
第5章 デジタル署名の長期有効性保証方式
第6章 署名ポリシ
第7章 電子文書を長期に保存するためのフィイル形式
第8章 長期保存文書の管理
第9章 電子署名文書の長期署名フォーマット対応システム
特別収録 長期署名プロファイルに関するJIS規格の解説
著者等紹介
木村道弘[キムラミチヒロ]
日本電気(株)IT戦略部エグゼクティブエキスパート。1973年に日本電気(株)入社後、1993年からセキュリティ製品/サービスの事業化に携わり、2004年までセキュリティ技術センター長。現在は、セキュリティ分野を中心に問題の構造化についてコンサルティングを行っている。2000年に電子商取引推進協議会(ECOM)の電子署名文書長期保存の検討WGにリーダーとして参加し、現在に至る
前田陽二[マエダヨウジ]
次世代電子商取引推進協議会セキュリティWG主席研究員、工学博士。1974年に三菱電機(株)入社後、文字・画像認識分野の研究開発に従事。2001年に電子商取引推進協議会(ECOM)に出向し、現在は、電子署名および認証の分野を中心に調査研究に従事している
宮崎一哉[ミヤザキカズヤ]
三菱電機(株)情報技術総合研究所情報セキュリティ技術部チームリーダー。1984年に三菱電機(株)入社後、1997年より情報セキュリティの研究開発に従事。現在は、電子署名および電子公証の分野を中心に研究開発を実施している。2000年に電子商取引推進協議会(ECOM)の電子署名文書長期保存の検討WGにリーダーとして参加し、現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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