内容説明
ユニークな史眼と大胆な発想を活かし、歴史の隠れた真実を鮮やかに発掘してみせた著者が、作家や碩学と大いに語り合う、「日本史探訪」。古代国家成立の謎に挑み、時の権力者の政治手腕を問い、国家的事業の裏側を読みとく―。歴史の通説に疑問を投げかけ、日本史の空白の真相に迫る、スリリングな歴史読本。
目次
三世紀に存在したヒミコの国―ヤマタイ国
新国家建設に苦闘した皇太子―聖徳太子
皇位を賭けた古代の大争乱―壬申の乱
国家的大事業の陰の政治劇―大仏開眼
鎌倉期彫刻を完成した仏師―運慶
乱世を生きのびた教養人武将―細川幽斎
天下取りを狂わせた大事件―本能寺の変
天下人にまで成り上がった男―豊臣秀吉
黄金をめぐる栄華と悲惨―佐渡金山
大岡裁きで知られる名奉行―大岡越前守
人と金を動かした政治改革者―田沼意次
全国測量図を作った地理学者―伊能忠敬
天保の改革に挫折した老中―水野忠邦
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェルナーの日記
71
松本氏は、日本の文題界をリードしてこれた1人で司馬氏と二分する社会派の両巨頭の一角。とかく司馬氏と比較されることが多い。恐れ多くも両者を比較すると、メジャーな内容を題材とする司馬氏と、社会の底辺を描き出すマイナーな内容を題材とする松本氏という印象を受ける。しかし松本氏の作品群は、いぶし銀に輝く玄人うけする作品が多い。本作も、いぶし銀の眼から、選りすぐった歴史的題材を選び解析・思考している。自分的に興味深かった内容は、『大仏開眼』、『運慶』、『細川幽斎』、『佐渡金山』、『伊能忠敬』といった辺りが面白かった。2015/12/27
ニコン
9
13のテーマ(ヤマタイ国・聖徳太子・壬申の乱・大仏開眼・運慶・細川幽斎・本能寺の変・豊臣秀吉・佐渡金山・大岡越前守・田沼意次・伊能忠敬・水野忠邦)を著者とテーマの専門家との対話形式で書かれているため、とても読みやすい本でした。歴史好きにはたまりません。2012/10/12
はづき
5
あまり内容よく確かめずに買い、しばらくしてからテレビ番組と気づく。 いまの最新到達ではどうかわかりませんが、縦横無尽な語りが面白かったです。 近現代のドロドロも好きだけど、古代史の世紀や国境を超える壮大さも好きです。2015/03/08
マーク
2
28 壬申の乱運慶 本能寺 佐渡 大岡越前守 田沼意次2018/03/12
ぽんちゃん
2
歴史好きには面白い本だと思います。2014/07/13