エリアーデ幻想小説全集〈第1巻〉1936‐1955

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エリアーデ幻想小説全集〈第1巻〉1936‐1955

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  • サイズ B6判/ページ数 555p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784878935145
  • NDC分類 979.1
  • Cコード C0097

内容説明

生涯にわたって“聖なるものの顕現”を探究し、二〇世紀文学に偉大な足跡を残したミルチャ・エリアーデ。その全幻想小説を編年体で網羅した、世界初のオリジナル全集。

著者等紹介

エリアーデ,ミルチャ[エリアーデ,ミルチャ][Eliade,Mircea]
1907‐1986。陸軍将校の次男としてブカレストに生まれる。高等中学生時代から幻想小説の執筆に手を染め、早熟の才を発揮。ブカレスト大学卒業後の1928年、インドに渡り、ヨーガやタントラの修行を行なう。帰国後は宗教学者として画期的な論考を次々に発表する一方で、処女作『マイトレイ』の成功により小説家としても活躍。第2次大戦末期、パリへ亡命、以後、終生故国へ戻ることはなかったが、亡命生活の中でもルーマニア語で小説を書き続けた。以後晩年にいたるまで、宗教学者・小説家双方の仕事を精力的に続けた

住谷春也[スミヤハルヤ]
1931年群馬県生まれ。東京大学フランス文学科卒。86~90年、ルーマニア在住、ブカレスト大学文学部博士課程修了。主な訳書に、レブリャーヌ『大地への祈り』(日本翻訳家協会文学部門最優秀賞)など

直野敦[ナオノアツシ]
1929年大分県生まれ。東京大学フランス文学科卒。一橋大学大学院社会学研究科修了。57~65年、ルーマニアのブカレスト大学に留学。ルーマニア語学、文学研究の第一人者。ルーマニア語のほか、ロシア語、ポーランド語、アルバニア語など東欧文化・文学を研究
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

minimu

24
沼野教授が先日おすすめしていた本。全然知らない作家だったのですが、本国ルーマニア以外で全集を出しているのは日本だけなのだそうです。それってなんかすごいなと思い、ひとまず『令嬢クリスティナ』を読了。ザ・ゴシック! 意外と読みやすく、こわごわと楽しみながら読みました。他の作品も読んだら感想更新します。2016/03/13

20
宗教学者として有名らしいルーマニア人の小説全集。これこそっ...!幻想文学っ...!(カイジの顔)。既読の幻想文学は湿度0%か100%(むしろ空気はゼリー状)のものが殆どであったが、本著は息のしやすい実に丁度良い塩梅。「ホーヒニベルガー博士の秘密」「セランポーレの夜」がドツボ。夢うつつなのに地に足着いているリアリズム感は独特なものだろう。誉めそやされてる「令嬢クリスティナ」も素敵だったけど既視感が邪魔してどうも素直に評価できない。「弟思い」の投げっぱには爆笑。全体的に「幻想"怪奇"小説」といえる。2013/10/27

きゅー

19
すでに読んだ「令嬢クリスティナ」、「ホーニヒベルガー博士の秘密」、「セランポーレの夜」以外の作品を味読。やはり良い作品から単行本化されるんだなという感想。だからと言ってすべて未読で読み進めるにはボリュームがあるし、全集というのは読みどころが難しい。「弟思い」のあっけなくも余韻を残したままの幕切れはエリアーデの本領発揮か。初期の作品集ではあるが、すでに独特の雰囲気は完成されているように思われた。それにしても伏線をこれっぽっちも回収せずに終えるなんて、エリアーデ以外じゃ考えられない。2012/08/03

あたびー

13
#日本怪奇幻想読者クラブ ルーマニアの高名な宗教学者にして小説家、エリアーデの幻想小説を編んだ3巻からなる全集の第1巻。'36の「令嬢クリスティナ」は初手上流階級の休暇の気怠い描写から始まり、少し飽きてきたところで一転クリスティナと言う令嬢の正体が明らかになってから俄然面白くなった。少女シミナの妖しさといったら軽くロリータを凌駕する程で、エリアーデが教職停職の憂き目に会う原因となったらしい。(つづく)2019/07/08

ヴィオラ

12
本当に、何故今まで読まなかったのか?読んでなくて本当すみません…って思うくらい、個人的に大当たりな1冊。幻想小説好きなら、まず間違いなく満足できるはず。エリアーデと言えば「世界宗教史」のイメージが(何故か)強くて、宗教の細々したネタが多かったらどうしよう?とか思ってたけど、全くそんな事なくて、単純に「お話」として楽しかった。宗教というよりは、もっと原初的な神話とかの印象が強かったかも。古書価が高騰してるみたいでアレだけど、読める環境にいる人は是非!2021/02/05

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