出版社内容情報
21世紀初頭、新しいかたちの、おびただしい死が、世界をおおっている。あるいは「テロによる死」とされ、あるいは「戦争による死」とされる死。さまざまな人々が、中東のほか、さまざまな地で、さまざまな死を遂げた。
第1部テロ死・第2部戦争死として、ここに編まれたフォト・ドキュメント。同じ日、同じ地の二つの死が、「テロ死」「戦争死」に峻別されている。一方から他方へ攻撃による「テロ死」と、その逆方向による「戦争死」。それを分かつものは何か。
そこに横たわる死者の私達へのメッセージを、正面から受け止められるか。
はじめに
第１部 テロ死
理不尽な死への憤り 酒井啓子
「死体に涙する人間」でありたい 古川利明
第２部 戦争死
『テロ死／戦争死』によせて 湯川 武
「一人ひとりの生」の重さ 吉川勇一
悪に染まるコースから抜け出すために 板垣雄三
