マンゴー通り、ときどきさよなら

マンゴー通り、ときどきさよなら

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  • サイズ B6判/ページ数 174p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784794962843
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

わたしの名はエスペランサ。スペイン語で「希望」のこと。やせっぽちでお話をつくるのが好き。マンゴー通のボロッちい赤い家に住んでる。でもいつか、この街にさよならをいうんだ…。宝くじを握りしめてるパパ。夢を描いてばっかりのママ。がんばって大学に行ってるアリシア。嫉妬深い夫に軟禁されたラファエラ。どぎまぎさせる目つきのチンピラ、サイア。成功を夢見て、愛を求めて、人生につまずいて、今日も泣き、笑い、生きる人びとの物語を、多感な少女の眼で鮮やかに映し出す。きらめく言葉とありったけのユーモア、しなやかなリズムとはじける抒情。―いま、アメリカでもっとも輝いている女性作家シスネロスの衝撃の第一短編集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mntmt

14
それでも、生きてゆく。2019/11/24

法水

7
先日のB&Bでのイベントで温又柔さんが好きな本として挙げていた作品。2~3ページほどの断章が積み重ねられた散文集の趣で、マンゴー通りの家に両親、3人の弟妹たちと暮らす少女エスペランサが主人公。エスペランサが描写するマンゴー通りの人々の暮らしは決して楽なものではない。エスペランサがマンゴー通りを後にするエンディングは彼女の名の通り、希望が感じられるものだった。原著が発表されてから30年以上が経過しているが、アメリカにおいて移民の立場がより悪化している今こそ読まれるべき作品であろう。2017/09/16

4
チカーノと呼ばれる中南米から移住してきたメキシコ系アメリカ人。マイノリティ・エスニック文学のパターンである「自分達」と「あいつら」の間に一線を引くスタイルをとりながらも、だからと言って「自分達」を全肯定するわけではない。「自分達」も最初は他人同士の「あいつら」の集まりであったし、時が経ち打ち解けても一定の距離は取り続けている。そのコミュニティの中で取る他人の目線が「自分達」を客観視し読者に下町の懐かしさを想起させている。難しい言い回しがあるでもなく数ページの小話が数十編詰まっているだけですがそれが面白い。2010/11/17

リョウ

2
大都会の下町ならどこにでもありそうな、メキシコ系アメリカ人のすむ、貧しくて不幸で、はちゃめちゃな日常生活を、明るくい短編集。最後の「さよなら」に、いつかそんなところを抜け出したいという希望が込められ、サンドラ・シスネロスの思いが伝わってくるようです。どこかもの悲しい泣き笑いのような旋律のただようスタイル。2009/11/28

マー坊

1
テンポが良くてすらすら読める。なんとなく懐かしい気持ちになれる本。2011/11/14

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