アビ・ヴァールブルク 記憶の迷宮

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  • サイズ A5判/ページ数 397p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784791759187
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C1010

内容説明

図像表現の細部に宿るパトスを一身に受けとめた美術史家アビ・ヴァールブルク。その妄想と錯乱を孕んだ思考のただなかに沸騰する情念の論理を精緻に解読し、20世紀思想史の未踏の領野を照らしだす輝かしい力作。

目次

第1部 両極性―1908‐1923(棄教者として;星辰の魔神たち;クロイツリンゲン、地獄篇;蛇儀礼講演)
第2部 情念―1886‐1907(ヴィーナスたち;ニンフ=グラディーヴァ;初期ルネサンス人たちの肖像;イメージの病理学)
第3部 記憶―1924‐1929(記憶劇場のドラマトゥルギー;よみがえる異教の熱狂―図像アトラス「ムネモシュネ」(一)
ヨーロッパ文化の夢分析―図像アトラス「ムネモシュネ」(二)
ヴァールブルクのダイモン)

著者等紹介

田中純[タナカジュン]
1960年生まれ。現在、東京大学大学院助教授。専攻は表象文化論、ドイツ文化研究。近代建築史、都市論、美術史、写真論、文学、現代思想を横断する脱領域的知性の持ち主
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

OKKO (o▽n)v  終活中

1
大学図書館 ◆一時間しかなかったんで、教授オススメの『蛇儀礼』に関する40頁のみダダダ読み。いつ、どこで、如何なる状況で、何をしたか、ってことは承知したッス(^^ゞ2013/12/13

ぽてと

0
あらゆる点で狭間に生き続けたヴァ―ルブルクは狂気半ばに陥りながらも、むしろそのためもあってか、誰も到達しえなかった領域へと足を踏み入れた。作品を文化ないし社会全般のネットワークの網の中に配置して作品の内的意味を考察するイコノロジーの創始者にして、美術史を塗り替えた学派の開祖、カッシーラーを驚愕させた文庫の持ち主、時空を超越したイメージのアトラスたるモネムシュネの計画者、さらには近代文明に潜む合理性や、未開社会の中の別の論理の発見者と様々な顔を持つ彼には生半可な態度では挑めない。2016/05/19

イワシ

0
「その思慮深い態度に比べれば、いま読み終えられようとしている書物は節度を越えた鬼子にも見えかねまい。なぜならそれは、ゴンブリッチの伝記にいわばみずからを「接ぎ木」したうえで、既存の史料をいったんばらばらにして編みなおすことにより、伝記と歴史の交錯のただなかで「知的」なものを脅かしている錯乱こそを主題とした、もうひとつの物語を紡ごうとしてきたのだから。」2022/12/26

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