怪異と遊ぶ

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怪異と遊ぶ

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  • サイズ 46判/ページ数 288p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784787292674
  • NDC分類 147
  • Cコード C0095

出版社内容情報

日常を逸脱した存在や現象である「怪異」は、恐怖の対象として忌避されてきた。しかし同時に、怪異は好奇心を刺激して多くの人々を魅了してきた。私たちはなぜ「怖いもの見たさ」で怪異をのぞき込み、怪異と戯れてしまうのだろうか。



怪談師、心霊術、分身、透明人間、キューピッドさん、『トワイライトシンドローム』、妖怪と地域文化、意味が分かると怖い話――多様なジャンルの事例から、怪異と遊びとの関係性を描き出す。



怪異を自らの手で日常生活へと呼び込む心性に迫り、怪異が単なる恐怖の対象ではなく娯楽やエンターテインメントとして受容されてきたことを、文学研究や民俗学、社会学、宗教学などの視点から照らし出す。作家・川奈まり子との座談会も所収。



執筆者(以下、執筆順)

大道晴香/伊藤龍平/斎藤 喬/一柳廣孝/永島大輝/構 大樹/今藤晃裕/橋本順光/橋迫瑞穂/市川寛也/川奈まり子

内容説明

怪異は、恐怖の対象として忌避されると同時に、好奇心を刺激して多くの人々を魅了してきた。怪談師、心霊術、分身、透明人間、『トワイライトシンドローム』、「意味が分かると怖い話」―怪異が娯楽や趣味としても受容されてきたことを、多角的な視点から照らし出す。

目次

第1部 怪異を語る(幽霊に萌える、怪異で遊ぶ;語り継がれる狸合戦―阿波における憑依と遊戯;怪談師の時代;「意味が分かると怖い話」とは何か―「似ている話」を探して、作って、読み換える、遊び)
第2部 怪異を表現する(分かたれた「己」で、遊ぶ―森〓外「不思議な鏡」が映し出す分身譚の愉しみ;大正、“霊交術事件”の夏―奇術としての心霊術;透明人間現る―隠れる物語から露わにする物語まで)
第3部 怪異を操る(一九八〇年代の「こっくりさん」―降霊の恐怖を払拭する「キューピッドさん」の戦略;怪異と「遊ぶ」装置―『トワイライトシンドローム』を手がかりに;怪異に学び戯れる人々―妖怪文化を育む虚構の共同体に着目して)
特別座談会 怪異を創る楽しみ

著者等紹介

一柳廣孝[イチヤナギヒロタカ]
1959年、和歌山県生まれ。横浜国立大学教育学部教授。専攻は日本近現代文学・文化史

大道晴香[オオミチハルカ]
1985年、青森県生まれ。國學院大學神道文化学部助教。専攻は宗教学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

78
怪異と遊びの関係性に注目した論集。それぞれの論文の主題となっているものがこっくりさんにトワイライトシンドローム、意味怖に怪談師、阿波の狸合戦と興味深いものばかり。特に興味深いものとしてはこっくりさんからキューピドさんへの変遷と戦略とそれでも脱色できない何かを扱ったものや、鴎外の自分のパロディとしての分身、口碑から文学へ変化していった狸合戦の部分かな。全体的に過去から現在への恐怖に見える価値観の変遷といったものを扱っている論文が多い印象で、HPLの名言、恐怖は最も原始的な感情を思い出させる一冊であった。2022/06/16

へくとぱすかる

48
いやもう、表紙が怖いです~~。だけど怪異そのものというより、怪異をどのように受容してきたか、端的に、どう楽しんできたのか各地の歴史を発掘する内容。人間の「怖いもの見たさ」への探求である。阿波の狸合戦といえば、どうしてもアニメの「ぽんぽこ」を連想する。桂米朝が声優をつとめた金長大明神にかかわる伝承が興味深い。「意味が分かると怖い話」は一度読んでみよう。ゲームと学校の怪談の親和性はおもしろい。実際に分析を進めていったら、どんどん展開していくような気がする。「「学校の怪談」はささやく」も再読してみようと思う。2022/06/21

ワッピー

42
【日本の夏は、やっぱり怪談2022】イベント参加本。怪異怪談研究会による娯楽・趣味としての怪談トピック。古典怪談のパロディ発生の意味、狸合戦伝承、明治期の怪談ブームと怪談師、意味怖話の楽しまれ方、ドッペルゲンガー、日本に上陸した降霊会、透明人間の両面性、こっくりさんの変容、学校を舞台としたホラーゲーム登場、町おこしと妖怪といったテーマを扱い、日本のオカルト史をたどるという意味でも面白い。見えない人間の意味を追求した第七章の「透明人間現る」は【世界を批判する怪異】で、まさにこれが社会的妖怪そのものです。2022/07/25

qoop

8
怪異を媒介としたコミュニケーションのあり方を、複雑で多様性を秘めた文化的事象である〈遊び〉という切り口で探った論稿集。意図しない偶然性を本義とする怪異は、決められた遊びのルールの内から時に逸脱し、ルールの変更を余儀なくし、それが遊びの新たなルール/コミュニケーションの可能性を広げる。遊びが内包するアンコントローラブルな側面が強調され、同時に怪異を宥めてコントローラブルな埒内に収めようとする心性の両側面が見てとれる点で、本書のテーマ設定は秀逸と感じた。2022/07/04

かわかみ

6
今年4月に出版された図書。怪異または怪談などを民俗学、社会学、文学などの視点から意外にも真面目に考察した内容だった。10のテーマ(章)が取り上げられているが、私が特に面白いと思ったのは「意味が分かると怖い話」、「ドッペルゲンガー」、「透明人間」についての考察である。かつて楳図かずおも似たようなことを言っていたが超常的で非合理な事象に直面した時のヌミノーゼ心理には畏怖と魅惑の二つの側面がある。よって怪異・怪談は楽しまれるものになる。そう言えば、いつの間にか「貞子」は始球式に登場するようになっていた。2022/10/23

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