内容説明
ゼロ年代の文化の一面を象徴するライトノベルは、多くのヒット作を生み出して読者を獲得する一方で、批評の対象として多く論じられてきた。1980年代からゼロ年代までの新聞・雑誌を大量に読み込んで、ライトノベルがどういうジャンルとして認識されていまにいたったのかを、出版動向や文学/文芸観の変遷を交えて読み解く。
目次
第1章 「ライトノベル」誕生からゼロ年代への狭間で(同時代言説から見る少女小説・ファンタジー小説ブーム;「ライトノベル」誕生と当時の受容状況;一九九〇年代のライトノベル言説)
第2章 ゼロ年代の幕開けと浮上するライトノベル(名称の選択をめぐる問題;上遠野浩平『ブギーポップは笑わない』の特異性;「ライトノベル世代」の若手作家たち)
第3章 ライトノベルの勃興期(ブーム前夜の状況1―「次世代型作家のリアル・フィクション」の登場;ブーム前夜の状況2―「ファウスト」創刊がもたらしたもの;ライトノベル・ブーム到来―『ライトノベル完全読本』の影響;ブーム到来の背景にあった「活字離れ論」)
第4章 ライトノベルと文学・一般文芸の相対化(ライトノベル・ブームの特筆すべき傾向;文芸誌を読む1―「ダ・ヴィンチ」を中心に;文芸誌を読む2―「文学界」を中心に)
著者等紹介
山中智省[ヤマナカトモミ]
1985年、静岡県生まれ。横浜国立大学大学院前期課程修了、現在は会社員。専攻は日本近代文学、オタク研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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