出版社内容情報
読書離れという現象の真の怖さは、積極的に世界を解釈しようとする主体性の喪失にある。読書に秘められた可能性をよみがえらせ、さらには世界を根底から懐疑し転覆させようという鉄の意志に貫かれた、読書マイスターによる硬質な読書論。
1 「読書の死」以後を生きる
2 古典が貴族を、物語が民衆を育む
3 「文字を解する文盲」の時代
4 教科書と新聞が大衆を生産する
5 読書修業のマイスターたち
6 「読書の再生」をめざして
内容説明
いま、書物の生命は死に瀕し、読者の精神は荒廃に委ねられている…。ニーチェやアランたちに拠りながら、精神鍛練としての読書の再生を説く、硬質な読書論。
目次
第1章 「読書の死」以後を生きる
第2章 古典が貴族を、物語が民衆を育む
第3章 「文字を解する文盲」の時代
第4章 教科書と新聞が大衆を生産する
第5章 読書修業のマイスターたち
終章 「読書の再生」をめざして
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
junne
1
近代全否定って感じでなかなかびっくりする2013/10/10
mutou_tsusato
0
書店にて発見。「読書の死」とは、誰もが簡単に本を手に入れ、読書ができる状態になってしまったということ。刊行がそれなりに古いからか、しっくりこない点もある。また章立てが少なく読みづらい。だが「古典を読む」という読書「修行」の話は、今だからこそ真摯に考えなければならないことかもしれない、と思った。2011/01/11
ぽんぽこ
0
図書館のリサイクル本で入手。現代はおろか近代まで全否定する著者の姿勢に驚きました。エンタメ小説が害悪だなんて、ちょっと極論すぎでは? なによりアランの教育姿勢を絶賛しているのにも違和感がありました。私には良い教育者には見えないのですが…2019/12/18