内容説明
植民地下の韓国映画界は、日本と朝鮮総督府の厳しい検閲をかわしながら次々と新作を公開した。恋愛映画、喜劇、スリラー、芸術作品、舞台劇、衛生啓蒙映画…。検閲との闘い、美男美女スターの登場と恋愛スキャンダル、映画観の違いによる制作者たちの葛藤などを生き生きと描く裏面史。
目次
第1章 活動写真と連鎖劇―開化期
第2章 無声映画の誕生
第3章 『アリラン』の民族意識と抵抗―本格期
第4章 朝鮮映画の爛熟期
第5章 トーキーの全盛時代―躍進期
第6章 統制と国策映画への道のり―受難期
著者等紹介
安鍾和[アンジョンファ]
1902年、ソウル生まれ。20年代、革新団の連鎖劇『長恨夢』で女役として俳優デビューの後、尹白南の民衆劇団で幹部として活躍。22年、会寧で劇団芸林会を組織し、そこで無名の羅雲奎と出会う。24年、朝鮮キネマ第1回作品『海の秘曲』で主役として映画デビュー。27年、李慶孫・金乙漢らと朝鮮映画芸術協会を発足させ、28年に朝鮮文芸映画協会を組織した。『故郷』で監督デビュー。1966年に没
長沢雅春[ナガサワマサハル]
1958年、静岡県生まれ。中央大学大学院文学研究科国文学専攻博士後期課程修了。日本映画学校講師、仁済大学日語日文学科専任講師(韓国)。佐賀女子短期大学キャリアデザイン学科教授、佐賀大学兼任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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