出版社内容情報
カルロス・クライバーらの演奏家を俎上に載せ、『魔笛』『蝶々夫人』などのオペラを厳しく採点し、「バレエをいやがる男たちの心理」を語る。レクイエムの現代の意義を説き、巨匠幻想をぶち壊す。許イズムで「クラシックの現在」を縦横に語り尽くす快作!
第1章
カルロス・クライバーを悼む
ヴァントを悼む
フルネの引退
ザンデルリンクの引退を惜しむ
『チェリビダッケの庭』
スヴェトラーノフについて
ベームの『田園』
朝比奈隆とは何なのか
第2章
大野和士の「正しさ」
大野和士の『エレクトラ』
マゼールの恐ろしさ
エピソードにあらがって――カルロス・クライバーについての覚え書き
ファジル・サイのCD
ジュリーニとチョン
カリスト・ビエイト――オペラの破壊者、あるいは反ヒューマニズムのオペラ
第3章
ドレスデンの教養と洗練
ベルリンの自意識
巨匠幻想
ドイツのオーケストラと名指揮者たち
コンサートホールへの道
録音について
美しいいじめの国、日本
現代におけるレクイエムの意義
スピーカーを買った
終末幻想
第4章
『メリー・ウィドウ』の悲しさ
ルルの悲惨
『蝶々夫人』(二期会)の再演に寄せて
ヴィオレッタの神
コンヴィチュニーの『魔笛』
バレエ指揮者って何?
オペラとバレエ
どうして男はバレエを見に行かないのか――男の誘い方試論、または「深い意味」の勧め
第5章
探偵と正義の味方
『パタリロ!』は優雅に
ひとりぼっちのパタリロ
トーマス・マンの日記に寄せて
香港返還の前に
ホテル雑感
架空庭園
あとがき
内容説明
カルロス・クライバーやギュンター・ヴァントらを悼み、大野和士の「正しさ」を称揚する。朝比奈隆に引導を渡し、コンサートホールまでの道のりに思いを馳せる。ますます弛緩するクラシックの世界に斬り込んで渾身の一撃を加える。
目次
第1章(カルロス・クライバーを悼む;ヴァントを悼む ほか)
第2章(大野和士の「正しさ」;大野和志の『エレクトラ』 ほか)
第3章(ドレスデンの教養と洗練;ベルリンの自意識 ほか)
第4章(『メリー・ウィドウ』の悲しさ;ルルの悲惨 ほか)
第5章(探偵と正義の味方;『パタリロ!』は優雅に ほか)
著者等紹介
許光俊[キョミツトシ]
1965年、東京都生まれ。慶應義塾大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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deerglove