出版社内容情報
1970年代の状況劇場から90年代の唐組・第七病棟まで、怪優奇優を多数輩出しながら渦動しつづける唐十郎という銀河系=ギャラクシーを観測し、時代の精神状況を的確に表現するその演劇世界を、30年間、唐に伴走してきた著者が読み解く。
1 唐組
(1)また大波が押し寄せてくる――「裏切りの街」「透明人間」
(2)アンタイオスの膂力――「匂ひガラス」
(3)ガラパゴス島の唐十郎――「桃太郎の母」
2 状況劇場
(1)聖杯伝説の森
(2)車輪の大冒険――「ジャガーの眼」
(3)日本人の罪と無垢――「二都物語」
(4)血の迷宮
(5)ヒビ割れたプラトニズム――「少女都市」
(6)スラプスティックの大盤振舞――「鉛の心臓」
(7)太母vsアニマ――「お化け煙突物語」
(8)運動産屋の詐術――「御注意あそばせ」
(9)目を覚ます人形たち――「少女都市からの呼び声」
(10)李麗仙の演劇的情熱――「ベンガルの虎」
(11)暗がりからのタムタムの響き
(12)友愛の倫理学
3 第七病棟
(1)町屋の深海魚群――「ビニールの城」
(2)深海魚群いまだ浮上せず――「オルゴールの墓」
あとがき
初出一覧
内容説明
70年代の状況劇場から90年代の唐組・第七病棟まで、無数の星々を明滅させながら渦動し膨張しつづける銀河系(ギャラクシー)・唐十郎の演劇世界を観測し、精神宇宙に身を漂わせる―。
目次
1 唐組(また大波が押し寄せてくる―「裏切りの街」「透明人間」;アンタイオスの膂力―「匂ひガラス」;ガラパゴス島の唐十郎―「桃太郎の母」)
2 状況劇場(聖杯伝説の森;車輪の大冒険―「ジャガーの眼」;日本人の罪と無垢―「二都物語」 ほか)
3 第七病棟(町屋の深海魚群―「ビニールの城」;深海魚群いまだ浮上せず―「オルゴールの墓」)