青弓社ライブラリー<br> 多様な子どもの近代―稼ぐ・貰われる・消費する年少者たち

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青弓社ライブラリー
多様な子どもの近代―稼ぐ・貰われる・消費する年少者たち

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  • サイズ 46判/ページ数 232p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784787234964
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C0336

出版社内容情報

現在、多様性の尊重が価値あるものと称揚されている一方で、格差や差別などの文脈でも多様な子どものあり方に注目が集まっている。保護と教育の網の目が子どもを絡め取っていることへの批判が繰り返されているが、同時に子ども時代の生存と教育の保障が重要視されてもいる。



かつてフィリップ・アリエス『〈子供〉の誕生』が、子どもを保護し教育すべきと見なす感覚が歴史的なものだと明らかにし、社会的なインパクトを与えた。だが、近代になって「誕生」した子ども観が現代では隅々まで行き渡り、子どもを苦しめているという単線的な歴史像では、多様な子どもをめぐる排除と包摂が交錯する現代を考える力とはなりえない。



工場や曲芸で稼ぐ年少者、虐待された貰い子、孤児・棄児・浮浪児、金銭を積極的に消費する年少者――日本の戦前期の多様な年少者の生とそれを取り巻く社会的な言説や制度を丁寧に掘り起こし、素朴な誕生論とは異なった多様なまなざしと実践の交錯を明らかにすることで、子どもと子ども観の近代を描き直す。



目次

はじめに――二〇二〇年代初頭の光景から 元森絵里子

序 章 子ども観の近代性と多様性への視角――「誕生」図式を問い直す 元森絵里子

第1章 「稼ぐ子ども」をめぐるポリティクス――児童保護をめぐる多様な論理 元森絵里子

第2章 貰い子たちのゆくえ――昭和戦前期の児童虐待問題にみる子どもの保護の接合と分散 高橋靖幸

第3章 孤児、棄児・浮浪児の保護にみる「家庭」/「教育」――戦前期の東京市養育院での里親委託の軌跡から 土屋 敦

第4章 消費する年少者と家族の戦略――「活動写真」から「映画」へ 貞包英之

終 章 多様性としての近代から現代へ 元森絵里子

おわりに 高橋靖幸

内容説明

フィリップ・アリエス『“子供”の誕生』は、子どもを保護し教育すべきと見なす感覚が歴史的なものだと明らかにした。戦前期日本の年少者の生とそれを取り巻く言説や制度を掘り起こし、「誕生」という単純な図式では捉えられない多様な子どもの近代に光を当てる。

目次

はじめに―二〇二〇年代初頭の光景から
序章 子ども観の近代性と多様性への視角―「誕生」図式を問い直す
第1章 「稼ぐ子ども」をめぐるポリティクス―児童保護をめぐる多様な論理
第2章 貰い子たちのゆくえ―昭和戦前期の児童虐待問題にみる子どもの保護の接合と分散
第3章 孤児、棄児・浮浪児の保護にみる「家庭」/「教育」―戦前期の東京市養育院での里親委託の軌跡から
第4章 消費する年少者と家族の戦略―「活動写真」から「映画」へ
終章 多様性としての近代から現代へ

著者等紹介

元森絵里子[モトモリエリコ]
1977年、東京都生まれ。明治学院大学社会学部教授。専攻は歴史社会学、子ども社会学

高橋靖幸[タカハシヤスユキ]
1978年、東京都生まれ。新潟県立大学人間生活学部講師。専攻は教育社会学、子ども社会学

土屋敦[ツチヤアツシ]
1977年、神奈川県生まれ。関西大学社会学部教授。専攻は歴史社会学、福祉社会学、子ども社会学

貞包英之[サダカネヒデユキ]
1973年、山口県生まれ。立教大学社会学部教授。専攻は社会学、消費社会論、歴史社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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jackbdc

4
アリエス「〈子供〉の誕生」の引用により、子どもが保護・教育すべき対象という考え方は近代になって生じたものであり、上流階級から徐々に浸透していったものだと論じている。近代に至っても、下層階級の子弟など酷な環境におかれる者が少なくなかったことを稼ぐ・貰われる・消費の三局で論じたもの。通読中想いを巡らせたのは、時代ごとの道徳観の変化について。子どもを喰いものにする社会が許されたのは何故か?見て見ぬ振りもあったろう。いずれにしても大人の道徳観が現代とは相当に違っており、その変遷や背景について知りたいと思った。2021/10/17

てくてく

4
アリエスの「子どもの誕生」の日本版、つまりは近代社会における大人と異なる子どもの発見→児童保護法制をはじめとする対応の整備といった一方向の見方では漏れてしまう多様な子どもを資料から掬い取り、子どもおよび子どもへの眼差しの多様性を描き出していてとても興味深かった。1933年児童虐待防止法の背景となった貰い子殺人が法文からは姿を消してしまっていることに関する考察が個人的にはとても参考になった。また、保護に関するレトリックなどの分析も興味深かった。2021/08/27

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