応援の人類学

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応援の人類学

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  • サイズ A5判/ページ数 332p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784787234810
  • NDC分類 361.04
  • Cコード C0036

出版社内容情報

ひいきのプロ野球チームを熱烈に応援して勝敗に一喜一憂し、アイドルを追っかけてオタクの生活に浸る。応援団のリードに手拍子を合わせる。応援団としてファンを統制する。



他者を激励して成功を自分のものとし、失敗を自分の責任のように背負い込む応援するという行為を、どういう心性が支えていて、生活にどのように位置付けているのだろうか。大学応援団の実態や、スポーツと芸能の現場――特にプロ野球の私設応援団と、親衛隊からヲタ芸まで――をフィールドワークに基づいて分析し、選手・演じ手と観客との関係を考察する。



大学応援団の歴史や因習に縛られた上下関係、「男の世界」に女性が入り込んで生じるジェンダー問題、伝統校の新入生へのイニシエーション行為、それらが時代とともに変貌するさまを解明する。



また、プロ野球の私設応援団が引き起こした事件と無秩序の実態、その後の統制と管理、トライアスロンなどの参加型スポーツイベントの地域住民と参加者の交流、さらには伝統芸能とアイドルに熱狂する忘我現象とは何か、にも迫る。



応援文化を多角的に描くことで、「他者によって自分の存在を確認する応援という行為」を照らし出す。



目次

 序 章 野次、喝采そして応援(丹羽典生)

 第1章 共感と感情的昂揚からみる応援・支援(風間計博)

第1部 応援する組織――大学応援団を中心に

 第2章 日本の大学応援団の原型(丹羽典生)

 第3章 日本の大学応援団での女性応援部門の創設と展開(吉田佳世)

 第4章 大学応援団における吹奏楽(戸田直夫)

 第5章 伝統校という歴史空間を構築する応援団(瀬戸邦弘)

 第6章 時代を映す鏡としての応援団(小河久志)

第2部 応援する人/される人の関係――スポーツと芸能の場から

 第7章 集合的応援における統制と管理 (高橋豪仁)

 第8章 バンクーバー暴動とは何だったのか (立川陽仁)

 第9章 応援に表象される参加型スポーツイベントの定着化 (山田亨)

 第10章 演じる見物の諸相 (笹原亮二)

 第11章 アイドルを声援することの系譜学(難波功士)

内容説明

大学応援団の変遷、プロ野球の私設応援団の実態、伝統芸能とアイドルに熱狂する忘我現象などをフィールドワークに基づいて分析し、応援する人とされる人の世界を考察する。応援文化を多角的に描くことで、「他者との関わり合いのなかから生じる行為」を照らし出す。

目次

野次、喝采そして応援―応援の人類学的研究に向けて
共感と感情的高揚からみる応援・支援―キリバス人・バナバ人の歌と踊りの事例に基づいて
第1部 応援する組織―大学応援団を中心に(日本の大学応援団の原型―その変化と組織秩序が示唆する論点を考える;日本の大学応援団での女性応援部門の創設と展開―神戸大学応援団を主な事例として;大学応援団の吹奏楽―関西学院大学応援団総部吹奏楽部の事例を中心に;伝統校という歴史空間を構築する応援団―岩手県立盛岡第一高等学校の事例から;時代を映す鏡としての応援団―ある戦後新設高校の事例から)
第2部 応援する人/される人の関係―スポーツと芸能の場から(集合的応援での統制と管理―日本のプロ野球私設応援団の管理をめぐる変遷から;バンクーバー暴動とは何だったのか―北米プロスポーツリーグのファンダムをめぐって;応援に表象される参加型スポーツイベントの定着化―長距離トライアスロン大会を例に;演じる見物の諸相―芸能と祭における見物と演者をめぐって;アイドルを声援することの系譜学―親衛隊からヲタ芸まで)

著者等紹介

丹羽典生[ニワノリオ]
1973年生まれ。国立民族学博物館准教授。専攻は社会人類学、オセアニア地域研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mittsko

7
「推し」「オタク」への、宗教学者としての個人的関心から手に取った。「応援に関する通文化比較」(19頁)の一冊。取り上げるのは、スポーツと芸能。とくに、日本の「応援団」に一番多くの紙幅が割かれる。 ※ 著者らは人類学を中心に、音楽学、社会学、民俗学、メディア学など(スポーツ人類学のような、私がこれまで一度も触れてこなかった研究領域もあり、大変興味ぶかかった)。個別の論考はいずれも大変堅実であり、個人と各学界における研究の蓄積がみてとれる。それらを「応援」範疇のもとに集合させた本書の試みは、大変意義ぶかい。2021/08/09

かわくん

2
この本の中で、自分の出身高校の蛮カラ応援と学校文化が取り上げられていた。執筆者はその高校の出身者というわけではなく、東京出身で現在は鳥取の大学で教えているらしい。書店で見てすぐに購入した。というのも長男が同じ母校で応援委員をしていたため、海外赴任中ではあるが読ませたいと思ったため。まじめな論文であった。学校のさまざまな資料を参照し、関係者にも取材を重ねたようである。「そこはどうなのか」という疑問を持った部分もあったが、時代の変遷とともに文化も変容したと自分は解釈した。2021/09/09

モヌ

0
応援をテーマに11名が執筆。オセアニアの歌と踊り、学生応援団、プロ野球などスポーツの応援、芸能・祭、アイドルの応援…多様な観点で論が展開されており興味深く読んだ。それぞれの論考についての感想はとてもここには書ききれない。 本の趣旨とは逸れるが、著者自身も応援する側•される側の当事者として関心を抱いたことをきっかけとした論考も多く、「ささいな日常の場面・環境でもこうして研究テーマにできるのか」と気付かされた。2023/07/25

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