青弓社ライブラリー<br> 「アイドル」の読み方―混乱する「語り」を問う

個数:
電子版価格
¥1,760
  • 電書あり

青弓社ライブラリー
「アイドル」の読み方―混乱する「語り」を問う

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年04月20日 04時55分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B6判/ページ数 211p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784787233721
  • NDC分類 767.8
  • Cコード C0336

内容説明

AKB48、ももクロ、『あまちゃん』などに象徴されるように、アイドルが一過性のブームではなく、ある種の文化として根づきつつある日本社会。ファンにとどまらず多くの人々がアイドルをときに熱く、ときに冷ややかに語るが、過剰な語りの渦に巻き込まれて、私たちは彼女たちの魅力をつかみ取れなくなってはいないだろうか。本書ではまず、アイドルという言葉の意味が多様であるにもかかわらず、「アイドルらしさ」のイメージは社会で共有されているという奇妙な状況を確認する。そして、アイドルたちが「らしさ」との距離をとりながら「アイドルらしからぬ」「アイドルを超えた」パフォーマンスを見せ、ときにはあえて「らしさ」を体現して、SNSや「現場」で通じてファンと共同で今日的なアイドル像を更新している現状を観察する。そのうえで、SNSや現場でパーソナリティを掛け金として絶えず開示するアイドルと、彼女たちに承認欲求などを投影するファンとのコミュニケーションの往還が「アイドルという芸能ジャンルの特性」だと分析する。アイドルをめぐる言説を冷静に見定め、アイドルを語る言葉をバージョンアップする文化批評。

目次

第1章 アイドルという言葉(「国民的」か「一部の熱狂」か;誰でも語りうるものとしてのアイドル;何がアイドルと呼ばれるか;「アイドル」の不確かさ)
第2章 アイドルらしさをめぐって(アイドルの語りやすさ;アイドルの主体;“操り人形”としてのアイドルの歴史;「アイドルになる」を選び取ること;「アイドルらしさ」とは何か)
第3章 音楽としての「アイドルらしさ」(“低級”音楽としてのアイドル;アイドルのパーソナリティと音楽性;「アイドルらしからぬ」は更新されるか)
第4章 アイドルの「虚」と「実」を問い直す(「饗宴」から考える;アイドルのパーソナリティがコンテンツになること;「表」と「裏」の狭間にあるもの;人格を承認しあうコミュニケーション;ネガティブさを捉え返す契機)
第5章 「場」としてのアイドル(本書の要旨―アイドルとは何か;アイドルと恋愛;饗宴としてのアイドル)

著者等紹介

香月孝史[カツキタカシ]
1980年生まれ。東京大学大学院学際情報学府博士課程単位取得退学。専攻は文化社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 3件/全3件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

またの名

8
誰でも名乗れる時代になったので「アイドルと言い張るグループ(笑)」や正統派アイドルらしさを学ぶ体裁で喜劇化するAKBの配信番組など、概念のお遊びが余りに高度化。その言葉にまつわる多様な言説を歴史的文脈ごとに整理し、ある時から発生した操り人形というイメージはそれを逆手に取ってアイドルらしくないアイドルや敢えて正統派の虚構を演じるゲームとして今や展開してる状況を分析。SNSや動画配信により舞台上用の表の姿と違う裏の顔をダダ漏れ披露するパフォーマンスではないことになってるパフォーマンスも氾濫し、訳が分からない。2024/02/13

たま

8
アイドルという言葉の意味から出発し、アイドル戦国時代といわれる今の「アイドルらしさ」とは何かについて、握手会や音楽性、SNSなどを通して論じた本。70年代から現在に至るまで、アイドルを取り巻く状況は大きく変わってきているにも関わらず、アイドルに操り人形性を求めるステレオタイプのアイドル観は消えない。だからこそ「アイドルらしからぬ」アイドルであることを売りにすることも可能である。あえてステレオタイプを演じるアイドルや、あえて邪道に走るアイドルがいて、多様性溢れる今のアイドルというジャンルが私は好きです。2014/06/14

静かな生活

2
【時代と結婚したジャンル/存在】 先日、とあるアイドルグループに一度没入してからというもの、そこから少なくとも1ヶ月ほどは、痺れに近いような感覚でひたすらインターネットでその対象の情報を貪った。あの異様なコンテンツ消費の感覚は何だったのだろうか、というシリアスな疑問に対抗するための一冊といったところだ。中々、用意周到な、クールな語り口/視点である。アイドルとは○○だ、という具合でなく、反芻を繰り返す。私/公の場が混在した、「何でもあり」なアイドルというフォーマットは、ネット時代と結婚した存在に違いない。2018/05/10

72ki

2
結局「アイドル」は、「わからない」んじゃなくて「なんでもない」のではないかとの思いは拭えない。ドメスティックな「アイドル」のことをズブズブと考えていても堂々巡り。海外や過去の芸能との比較検討がもっともっと必要な「ジャンル」なのではないでしょうか。著者のご専門の歌舞伎との比較などをもっと読んでみたいし、その上でいろいろ考えてみたいところです。で、きゃりーぱみゅぱみゅはアイドルなの???2014/09/05

nightU。U*)。o○O

2
3月に発行されており、書かれたのは恐らく年明けまでだろう。そのために、ここで扱われる「アイドル」はアイドル史上の過去の文献を辿りつつ基本的には現在活躍するアイドルグループに焦点を当てたものである。様々な面に表れるアイドルの特徴を詳細にあたっており、現代アイドルを見た最新で包括的なものとして決定的なものと言えるのではないか。恋愛やメンバーとファンの間の交歓のあたり、若干踏み込みが他の章に比べて物足らない気がするが、「アイドル」を定義しないことで扱う辺り、逆に正確性を持った議論を展開している。2014/06/20

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/7940980
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。