盛り場はヤミ市から生まれた

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  • サイズ A5判/ページ数 253p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784787233646
  • NDC分類 210.76
  • Cコード C0036

内容説明

敗戦直後、非公式に流通する食料や雑貨などが集積し、人や金が行き来する空間として形成されたヤミ市は、猥雑でありながら活気にあふれ、憩いの場としても愛された。そして戦後の都市商業を担う人々を育て、その後に続く新たな商業地や盛り場を形成した。東京を中心に新橋・新宿・渋谷・吉祥寺、神戸や盛岡などでの調査から、ヤミ市が戦後日本に与えたインパクトを描く。

目次

序章 ヤミ市―戦後社会の出発点(「戦後」イメージの原点;ヤミ市とは何か ほか)
第1章 東京の戦後復興とヤミ市(闇とヤミの間―用語としてのヤミ市の形成過程;ヤミ市の確立と動揺 ほか)
第2章 戦後都市とヤミ市―ケース・スタディ(新橋―サラリーマン盛り場の誕生;新宿―ヤミ市から生まれた副都心 ほか)
第3章 ヤミ市と戦後文化(ヤミ市の情景―日記に描かれた戦後・東京;物語のなかのヤミ市 ほか)
第4章 ヤミ市研究を振り返る―松平誠氏インタビュー

著者等紹介

橋本健二[ハシモトケンジ]
1959年、石川県生まれ。早稲田大学人間科学学術院教授。専攻は理論社会学・格差社会論

初田香成[ハツダコウセイ]
1977年、東京都生まれ。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻助教。専攻は都市史・建築史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たぬき

3
そうか ニュー新橋ビル2014/03/12

Shungo Shimazu

2
かの大衆食堂の詩人ことエンテツ先生の著書の参考文献として紹介されていて興味をもった一冊。 綿密なフィールドワークと資料の読み込みで、今どんどん失われていきつつある戦後ヤミ市からの流れを汲む飲食街の成り立ちを紹介しています。 東京が中心ですが、神戸三宮ジャンジャン市場に「1軒の飲み屋の美人店員が評判となり、ファンとなった多くの男性が市内外から訪れた」などのエピソードの紹介もあり、楽しく読めました。2016/02/05

akaneirosora

1
ヤミ市とか遊郭のような、アンダーグラウンドな歴史やカルチャーってみんな好きで、単にノスタルジックに物珍しく振り返る対象にされがちであるが、都市形成史としてきちんと研究し、文献を残していく価値がある。そうした意味でこれは大事な一冊だと思う。ヤミ市研究の文献リストがついていて、これも価値ある目録。土地区画整理事業が始まると、ヤミ市は解体されていくのだが、露天商が協同組合をつくり集団で店舗をつくる、それが駅ビルになっていくという過程がいくつかある。そのように街の姿は形成されていったというところが面白い。2020/11/28

Machida Hiroshi

1
これは貴重な資料です。多分この時期を逃すとここまでの詳細な資料はまとめられなかったのではないかと思います。非合法を思わせる闇市から大衆の友であるヤミ市へ、さらにはマーケットへの変遷が資料、日記、小説、建築の切り口から語られています。僕はヤミ市のほんの名残しか感じることは出来ませんでしたが、それでも残り香に間に合えて良かったです。2014/07/01

ヤマダ キヨシ

1
☆☆☆2014/05/17

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