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出版社内容情報
満族の清朝に起源をもつチャイナドレスは、清末期から民国期、文化大革命期、改革開放期へとどのように変化し、受容され否定されてきたのか、その女性史的・社会史的な意味は何か。史料を縦横に読み解いて、中国の近代化と服飾文化との関係を考察する。
序章 旗袍研究の意義
1 問題の所在
2 本研究の視点
3 本論の構成と用語
・構成
・資料
・用語
第1章 清朝末・民国初期の婦女の旗袍
1 清朝末・民国初期の社会構造
通商と移住者社会による「近代」商業都市の形成
西洋への憧れと反発
尊貴卑賤の伝統文化から娯楽や贅沢の消費文化へ
2 清朝末・民国初期の新都市女性の雛形
伝統的婦女観
「近代」上海における妓女の繁栄
女学生の登場
3 清朝末・民国初期の服飾
主流としての上衣下裳
伝統旗袍の特徴と不人気
妓女の新しいファッション
女学生の「奇装異服」
民国初期服飾制度の誕生
第2章 民国中・後期における旗袍の流行
1 民国中・後期の社会構造
ファッションをめぐる市場の形成
「近代化」された女性美
大衆化されたと反動
2 新型旗袍を生み出した新都市女性
女学生―新式服装の少女
職業女性と「花瓶」問題
都市の消費文化を享受する「近代」主婦
3 民国中・後期の服飾
上衣br> 2 中国「近代化」にとっての旗袍の意義
3 旗袍の「伝統」をめぐる「近代」と「民族」の構図
4 課題と展望
内容説明
中国の伝統服でありエキゾチックな服とみなされているチャイナドレス=旗袍は、中国の近代化の過程でどのように受容され、女性たちを彩ってきたのか。多様な史料からその歴史を追って、中国の女性たちの心性を照射する。
目次
旗袍研究の意義
第1章 清朝末・民国初期の婦女の旗袍(清朝末・民国初期の社会構造;清朝末・民国初期の新都市女性のひな型 ほか)
第2章 民国中・後期における旗袍の流行(民国中・後期の社会構造;新型旗袍を生み出した新都市女性 ほか)
第3章 文化大革命と改革開放による旗袍の否定と肯定(旗袍の否定と肯定の社会構造;中華人民共和国の女性 ほか)
終章 近・現代中国の服飾における「伝統」の創造(中国「近代化」過程における中国イメージ;旗袍の「伝統」をめぐる「近代」と「民族」の構図 ほか)
著者等紹介
謝黎[シャレイ]
1966年、上海市生まれ。昭和女子大学大学院博士課程学位取得修了、博士(学術)。現在、昭和女子大学国際文化研究所客員研究員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。