出版社内容情報
「太平洋戦争下に、男性の代替として鉄道は女性を大量に動員した」ことばかりが論じられてきた女子鉄道員は、実は1900年以前から働いていた。
明治初期の女性踏切番を皮切りに、出札係やバス・市電の車掌の勤務実態、男性職員との差別的な労働条件を明らかにし、厳しい労働実態にもかかわらず女性車掌を花形職業としてもてはやした当時の社会状況を活写する。
さらに、太平洋戦争に突入してからの国鉄の女性職員と乗務員をめぐる定説を新聞資料などを丹念に調査して引っくり返し、新たな一面を照らす。加えて、戦争末期には小・中学生まで鉄道員として動員していた事実も明らかにする。
男性中心の日本鉄道史の陰に追いやられ、物珍しい存在としてだけ扱われてきた女性鉄道員とそれにまつわる出来事を史資料を発掘して紹介し、通説に大きな風穴を開ける。
内容説明
明治初期の女性踏切番を皮切りに、出札係やバス・市電の車掌の勤務実態、男性職員との差別的な労働条件、戦時下の動員を明らかにし、厳しい労働実態にもかかわらず女性車掌を花形職業としてもてはやした当時の社会状況を活写する。
目次
第1章 最初期の女性踏切番、平山つね
第2章 踏切番のイメージを数字で確かめる
第3章 女性出札掛を取り巻く問題
第4章 バスの車掌、鉄軌道の車掌
第5章 女性車掌と社会の緊張関係
第6章 アジア太平洋戦争期の国鉄と女性職員―新潟鉄道局を例に
第7章 戦時下の女性乗務員の採用
第8章 敗戦から現代へ
著者等紹介
若林宣[ワカバヤシトオル]
1967年、千葉県生まれ。歴史・乗り物ライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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