妖怪の誕生―超自然と怪奇的自然の存在論的歴史人類学

個数:
電子版価格
¥4,400
  • 電書あり

妖怪の誕生―超自然と怪奇的自然の存在論的歴史人類学

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2024年04月26日 01時15分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ A5判/ページ数 388p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784787220943
  • NDC分類 388.1
  • Cコード C0039

出版社内容情報

カッパ、カマイタチ、くねくね……私たちはなぜ、それらを妖怪と呼ぶことができるのか。私たちにとっては実在しない・超自然的である・俗信だから、だろうか。だが、ある時代や別の社会にとってみれば、妖怪はそのようなものではなかった。この食い違いは、どうすれば和らげられるだろうか。妖怪の概念をどのように書き換えていけばいいのだろうか。



妖怪を超自然的で実在しないものだとしてきた妖怪研究の存在論的前提を問い直すために、主に18世紀末から現代までの自然/超自然、宗教、近代/非近代をめぐる議論、日本の知識人の言説や思想、学知を渉猟して、それらと絡み合うなかで現代の妖怪概念が生成してきた過程を丁寧に分析する。



さらに、主要な妖怪を題材に、自然と文化、科学と俗信などの区分の構築とその限界を検証し、現代の私たちが想像してきた「非近代的存在論」に収まらない妖怪の記述の仕方を模索する。



妖怪と妖怪研究の関係性を存在論的転回の人類学の視点から批判的に検証する。そして、妖怪を超自然や非実在なものに還元せず、状況に応じて適切な概念でそのつど捉えていくことの重要性を指摘する。妖怪研究の再構築を試みる野心的な研究成果。

内容説明

カッパ、カマイタチ、くねくね…私たちはなぜ、それらを妖怪と呼ぶことができるのか。十八世紀末から現代までの自然/超自然、近代/非近代をめぐる議論、日本の知識人の言説や学知を渉猟して、現代の妖怪概念が生成してきた過程を丁寧に分析する。妖怪と妖怪研究の関係性を、存在論的転回の人類学の視点から批判的に検証する。

目次

妖怪学の存在論的前提
第1部 妖怪と超自然の近代(超自然概念をめぐる論争;妖怪の超自然;妖怪の近代)
第2部 妖怪の非近代的概念化(妖怪の文化;妖怪の科学;怪奇的自然)
妖怪学の原理

著者等紹介

廣田龍平[ヒロタリュウヘイ]
1983年生まれ。法政大学ほか非常勤講師。専攻は文化人類学、民俗学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ワッピー

37
【日本の夏は、やっぱり怪談2022】イベント参加本。柳田国男の【零落した神】という伝統から離れ、妖怪はどこに位置するのか?自然【nature】に属するのか、超自然なのか?彼岸・此岸にあるのか、神霊界にあるのか?といった東西の近代から妖怪の誕生と固定化のプロセスを探る労作。西洋と日本のUMAの同定プロセス、あるいは鎌鼬がどうやって科学的知識となり得たか(真空・電気説の定着)という歴史、そしてネットロアのくねくね現象などに触れつつも、かなり哲学領域に踏み込んだ内容です。ワッピーのいいかげんで雑な読み方では ⇒2022/07/24

佐倉

13
第一部の結論的な言葉「妖怪が前近代的だったことなど無かった」が印象的。妖怪とは近代的な世界観にいる僕たちが前近代の世界観を把握するための位置付けである……とも言える、という。民俗学や妖怪学では信仰に纏わる零落理論や文化事象として理論化されてきたが、それだけが妖怪ではないということを蘭学者と河童(シーボルトとのやり取りと西洋の動物や神との比較)、鎌鼬の妖怪的な面と俗説と化した真空説、現代妖怪であるくねくねなどについての議論から論じていく。2023/11/15

mittsko

6
これまで、少なくない数の一級の学術人士が、考えても考えても明言できなかった《あいだ》の存在論(明言したら《あいだ》性が消えてしまうことは自明なので、ぎりぎりの接面をたどる文体を模索するしかない)を、ラトゥールを使うだけで、こんなにも簡単に、メレオロジーだ、部分的なつながりだっつうことで明言できてしまうというのが、まだ釈然としない… でもやっぱり、これでいいのかなぁ… それが、まさにラトゥールが願い目指したことだしなぁ… と煩悶する私ではありした… 結局最後まで…(´・ω・`) うん、でもこれでいいんだろな2023/09/01

Go Extreme

2
妖怪学の存在論的前提: 概念の超自然的性格 学史における存在論的区分 妖怪と超自然の近代: 超自然概念をめぐる論争 自然概念の多様性 超自然概念の有効性 超自然概念の批判 非日常的なものとしての超自然 精霊的用法 超自然概念の多様性と統一性 妖怪の超自然 妖怪の非近代的概念化: 妖怪の文化 妖怪の科学 俗信に対する一般対称性 妖怪の科学的研究 俗信と民俗学 真空説―その誕生から衰退まで 俗信と科学知識の場 怪奇的自然 妖怪学の原理: 怪奇的自然と妖怪の概念 妖怪学の新たな原理2022/07/05

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19751934
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。