戦時下の地下鉄―新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団

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戦時下の地下鉄―新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団

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  • サイズ A5判/ページ数 216p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784787220912
  • NDC分類 686.213
  • Cコード C0021

出版社内容情報

地下鉄新橋駅には使われない幻のホームがある――やむなく作られた仮設駅とも語られるこのホームは、戦前の地下鉄建設をリードした東京地下鉄道と東京高速鉄道の地下鉄構想が衝突した結果、生み出された時代の徒花であった。日に日に戦時色が強まっていったこの時代、両社の対立は戦時体制に取り込まれていく。



新橋駅を巡る両社の対立を紐解きながら、幻のホームという「神話」が誕生したプロセスを解き明かす。そして、両社の抗争が遠因となって設立された帝都高速度交通営団の実態を掘り起こし、交通営団と戦争の関係を防空・輸送・避難などの視点から描き出す。



地下鉄博物館や国立公文書館の史料を丹念に渉猟し、これまでミッシングリンクのように欠落していた戦前の地下鉄史と戦後の地下鉄史を接続する。1934年から49年の地下鉄空白の15年を埋めて、戦時下の地下鉄の実像を浮き彫りにする労作。



目次

はじめに 東京の地下鉄史のミッシングリンク

序 章 早川徳次と五島慶太――一九二〇年―

第1部 新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団の誕生

 第1章 「代行会社」をめぐる確執――一九二六―三四年

 第2章 新橋駅連絡をめぐる対立――一九三五―三六年

 第3章 幻のホームと地下鉄騒動――一九三六-三九年

 第4章 陸上交通事業調整法による統合――一九三八―四〇年

第2部 戦時下の帝都高速度交通営団

 第5章 戦時下の地下鉄建設計画――一九四〇―四四年

 第6章 戦時下の輸送状況――一九四一―四五年

 第7章 空襲と地下鉄――一九四五年―

終 章 地下鉄の戦後復興――一九四五―四九年

あとがき

内容説明

東京地下鉄道と東京高速鉄道の対立をひもときながら、「新橋駅幻のホーム」という神話が誕生したプロセスを解き明かす。そして、両社の抗争が遠因となって設立された帝都高速度交通営団の実態を掘り起こし、交通営団と戦争の関係を防空・輸送・避難などの視点から描き出す。戦時下の地下鉄史の空白を埋める労作。

目次

早川徳次と地下鉄計画―一九二〇年
第1部 新橋駅幻のホームと帝都高速度交通営団の誕生(「代行会社」をめぐる確執―一九二六‐三四年;新橋駅連絡をめぐる対立―一九三五‐三六年;幻のホームと「地下鉄騒動」―一九三六‐三九年;陸上交通事業調整法による統合―一九三八‐四〇年)
第2部 戦時下の帝都高速度交通営団(帝都高速度交通営団の成立と防空―一九四〇‐四四年;戦時下の地下鉄建設計画―一九四一‐四五年;空襲と地下鉄―一九四五年)
地下鉄の戦後復興―一九四五‐四九年

著者等紹介

枝久保達也[エダクボタツヤ]
1982年、埼玉県生まれ。東京地下鉄で広報、マーケティング・リサーチ業務などを担当し、2017年に退職。現在は鉄道ライター、都市交通史研究家として活動する。鉄道史学会所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

78
鉄道史でも空白部分だった東京の地下鉄について、誕生から終戦までの歴史を初めて包括的にまとめた本。鉄道経営で有名な五島慶太が地下鉄でもライバル社と対立しながら、最後は買収した剛腕ぶりには驚かされる。この経緯が営団や都営の地下鉄を生む遠因とすれば、今日の経済や運輸政策まで影響は続いているのだ。また経営面のみならず防空や避難など、従来の鉄道書では言及されなかった側面から戦争との関係を描き出す。そこで奮闘するのは現場の社員であり、空襲で7割の車両を失いながら懸命に運行を続ける姿は仕事人たちの誇りと頑張りを感じる。2021/07/24

えすてい

12
通説「東京高速鉄道新橋駅(幻のホーム)は東京地下鉄道に妨害されたためにこしらえた仮設の駅」を否定し、東京高速鉄道新橋駅が構想当時から「ターミナル駅」を想定して作られた駅だと主張する、元東京メトロ職員による反駁の書。各種資料を徹底的に読み込み通説を否定していく。また、戦時下、特に防空と地下鉄の関係性を徹底的に検証し、空襲下の地下鉄輸送や東京高速鉄道新橋駅復活などを述べる。ところでこの著者は参考文献に交通新聞社刊「メトロ誕生」「地下鉄誕生」を取り上げておらず、徹底して否定してるきらいが読んでて感じられた。2021/04/15

Masatoshi Oyu

7
これまで語られてこなかった戦時下の交通営団を描き、戦前と戦後の地下鉄の歴史をつなぐ。その中で、新橋「幻のホーム」の通説的見解に論理的な反証を行う。 個人的には、明治・大正の地下鉄建設時から1分間隔の運転が想定されていたり、通勤ラッシュが当時からあったりといったトリビア的事実も多く知ることができ面白かった。 戦時下の歴史としては、空襲時の上野百子のエピソードが胸を打ち、やりきれない気持ちにさせる。 2021/03/13

月猫夕霧/いのうえそう

5
枝久保先生、交通図書賞の受賞おめでとうございます。受賞を契機に積読の森から引っ張り出してきました(いや、元になった同人誌は読んでいたので……)。前半は地下鉄新橋駅の幻のホームと言われるものが仮設にしては立派過ぎるというところから始まり定説を覆していくミステリー、後半は戦時下の帝都高速度交通営団での動きを纏めています。どちらも国立国会図書館に行き倒して一次資料にあたったのが見える内容で、丁寧に分析されています。東京の地下鉄は早川徳次を中心に書かれることが多いですが、それだけではないのが良く判ります。2022/04/11

える子

3
戦前の地下鉄計画は巡り巡って今の東京地下鉄網になったのだなと改めて実感した本。 五島の企図した新橋駅のターミナル機能と東京高速鉄道の新宿渋谷線をもし実現していれば、現実より一元化した地下鉄網が出来ていたかもしれないが、同時に「幻のホーム」や銀座線の規格の小ささで戦後の乗客増でパンクしそうだとも思い、現実の丸の内線計画がやはりベターだったのかなとも考える。 最後の空襲直後の描写の引用や女子運転士の話なども読んでいて苦しいものがあった。2022/09/10

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