みんなで戦争―銃後美談と動員のフォークロア

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みんなで戦争―銃後美談と動員のフォークロア

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  • サイズ A5判/ページ数 406p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784787220820
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C0021

出版社内容情報

満州事変から日中戦争へと続く戦時下の日常=銃後では、プロパガンダを意図した美談が様々な団体によって作られ、新聞や雑誌は「愛国の物語」にあふれていた。



万歳三唱のなか出征する兵士、残された子を養う隣人、納豆を売って献金する子ども、夫の戦死を誇る妻、戦地の兵士を「お兄様」と呼び武運を祈る少女――。



赤誠・献身・愛国・義心など、銃後美談にこびりつく戦意高揚や動員の言葉を慎重にはぎ取り、戦時下に漂う「空気」を示す記録・資料として美談を読み替える。そして、銃後美談から、総力戦下の矛盾や人々の困難、善意という暴力、戦争のリアリティーを浮き彫りにする。



○目次

はしがき



序 章 美談の読み方――からみつくつながりと銃後



第1部 銃後美談とは何か



第1章 銃後美談集を編む

第2章 銃後美談と活字メディア

第3章 増殖する銃後美談



第2部 銃後美談が動員する社会



第4章 応召する男たちをめぐって

第5章 納豆を売る子どもたち

第6章 妻そして母たちの銃後

第7章 モダンガールと少女たちの銃後

第8章 もう一つの銃後



終 章 動員と「弱さ」をめぐって

内容説明

満洲事変から日中戦争へと続く戦時下の日常=銃後は、プロパガンダを意図した「愛国の物語」にあふれていた。銃後美談にこびりつく戦意高揚や動員の言葉を慎重にはぎ取り、戦時下に漂う「空気」を析出して、総力戦下の矛盾や善意という暴力を浮き彫りにする。

目次

美談の読み方―からみつくつながりと銃後
第1部 銃後美談とは何か(銃後美談集を編む;銃後美談と活字メディア;増殖する銃後美談)
第2部 銃後美談が動員する社会(応召する男たちをめぐって;納豆を売る子どもたち;妻そして母たちの銃後;モダンガールと少女たちの銃後;もう一つの銃後)
動員と「弱さ」をめぐって

著者等紹介

重信幸彦[シゲノブユキヒコ]
1959年、東京都生まれ。専攻は民俗学、口承文芸学、近代都市生活文化研究。慶應義塾大学文学部卒業、筑波大学大学院博士課程歴史人類学研究科単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hitotak

8
戦時中に雑誌や新聞で報道された銃後美談の数々を紹介している。徴兵されるも即日帰郷になった息子を再度徴兵してほしいと訴える両親、稼ぎ手が戦死して貧窮する母子家庭への善意の援助等の美談の数々は、同調圧力と周囲の視線に耐えかねての行為ではなかったか。又、子供たちが納豆売りをして兵隊さんの為にと献金し、留守家族へ押しかけて手伝いを申し出るなど、純真ゆえに過剰に愛国心を燃やす姿は大人たちに迷惑がられながらも戦意高揚に利用されていく。世間の「空気」を読まざるを得ない銃後の庶民の生き辛さは、現代にも通じるものを感じた。2020/02/16

wakazukuri

5
民俗学者による銃後美談「みんなで戦争」。恥ずかしながら銃後という言葉を初めて知った。銃後の文字から想像したものとは違った。読み始めて、この本を選んだのは自分としては間違いだったのかと読み進めなかった。しかし、事例などを紹介しながらの話は興味深く、のめりこんだ。出征した兵士も残された家族ほか銃後の日常も、お国のためと一丸となった実例を数多く上げている。しかし、その美談も時として暴力となりうることをあげ、なるほどと思った。戦後に生まれたわが身を幸せだと思う。2019/10/15

nob

5
軍事扶助を辞退する応召兵の家族、献金するために納豆売りをする子供たち…「銃後」すなわち戦時下の日常生活のなかの「美談」は、軍の戦意高揚策であると同時に、大衆の間に自発的に生まれた「空気」の産物でもあった。美談に登場する人々の行動が、純粋な思いによるものか、周囲の無言の圧力によるものか、本当のところはわからないが、「空気」というやつが個別の事情を押しつぶしていくことは間違いない。今でも、「美談」として報道される出来事に気持ち悪さを感じることはある。確かに「戦中から現在まで」動員はつづいているのもしれない。 2019/06/13

onepei

5
つい現在の感覚でツッコミをしたくなるのだが。 美談で覆いつくせないところにも触れていて興味深い 2019/06/09

ぞだぐぁ

3
サブタイトルに「フォークロア」ってあるように、銃後美談が新聞等のメディアだけでなく伝聞等による変化してった様子についても書かれた本。 働き手を失って収入を失ったor大幅に減らした家庭がもらって当然な軍事扶助についても貰わないことが美徳と言うか貰うと恥って今の生活保護にも繋がる発想は他の本でも書かれている物はあったが、「犠牲のそぶりを競う」って考えは考えさせられた。しかもそれを利用した詐欺だとか、招集関連の手続きする者が出征して一人になった妻や未亡人に性的暴行を行ったって事件等の記事もある。2023/10/11

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