出版社内容情報
並木路子が歌う「リンゴの唄」は敗戦後の日本の心象風景を象徴する歌として「敗戦後の人々を勇気づけた歌」「焼け跡のBGM」として扱われている。
しかし、この曲の作詞・作曲の成立過程、映画やラジオ、レコードを通じて爆発的に流行した社会的な背景、人々がどんな思いで歌ったのか、などの実態については不明のままだ。
作家や文化人は「リンゴの唄」をどこで聞いたのか、引き揚げ船ではどうやって歌っていたのか、無名の人々の日記にはどう書かれていたのか――NHKの番組履歴も詳細に検証して、「歌と時代」を描き出す。
目次
はじめに
第1章 戦後初の音楽映画『そよかぜ』と並木路子
第2章 「リンゴの唄」の誕生と反響
第3章 「リンゴの唄」、ラジオで人気沸騰する
第4章 レコードによる流行の本格化
第5章 「リンゴの唄」を歌う国民
あとがき
付録1 『そよかぜ』概要と挿入歌
付録2 『洋楽放送記録』『放送番組確定表』補遺
永嶺 重敏[ナガミネ シゲトシ]
著・文・その他
内容説明
並木路子が歌う「リンゴの唄」は、敗戦の年に映画やラジオ、レコードを通じて爆発的に流行した。「敗戦後の人々を勇気づけた」とされるこの曲がどのようにして誕生し、人々はどこで聴き、日記にどう書き、引き揚げ船ではどうやって歌ったのか―NHKの番組履歴も詳細に検証して、「歌と時代」を描き出す。
目次
第1章 戦後初の音楽映画『そよかぜ』と並木路子(八月十五日と文化的真空状態;「戦争の歌」の呪縛 ほか)
第2章 「リンゴの唄」の誕生と反響(「リンゴの唄」の曲は汽車のなかで書かれた;歌詞を書いたのは戦時中? ほか)
第3章 「リンゴの唄」、ラジオで人気沸騰する(新聞のラジオ欄と並木路子;並木路子のラジオ出演履歴 ほか)
第4章 レコードによる流行の本格化(終戦後のレコード界の苦境;「リンゴの唄」はB面? ほか)
第5章 「リンゴの唄」を歌う国民(駅や学校で歌う;終戦後のラジオの新番組 ほか)
付録
著者等紹介
永嶺重敏[ナガミネシゲトシ]
1955年、鹿児島県生まれ。九州大学文学部卒業、出版文化・大衆文化研究者。日本出版学会、日本マス・コミュニケーション学会、メディア史研究会、日本ポピュラー音楽学会会員。著書に『怪盗ジゴマと活動写真の時代』(新潮社、内川芳美記念マス・コミュニケーション学会賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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鉄之助
へくとぱすかる
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hitotak
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