出版社内容情報
いったいいつ、どこで、誰が最初の言葉を発したのか? 神秘主義哲学から現代記号学まで古今東西の言語思想を渉猟し、日常的な経験事実を超えた言語体験としての言霊論が切り開く存在論的・生命論的地平、言語の発生現場を洞察する。
序 言葉・その未知との遭遇
1 言語と声と発声器官
2 言霊観の変遷
(1)西洋の言霊思想――ダーバールとロゴス
(2)インドの言霊思想――マントラとスポータ
(3)中国の言霊思想――正名と狂言
(4)日本の言霊思想――その原像としての「言霊」と「真言」
3 近世の言霊思想
(1)ロマン主義的衝動と言霊宇宙論の展開
(2)山口志道の言霊論――『水穂伝』
(3)中村孝道の言霊論
(4)平田篤胤の言霊論――『古史本辞経』
4 近代の言霊思想
(1)大石凝真素美の言霊論――『大日本言霊』
(2)出口王仁三郎および大本教の言霊論
(3)川面凡児の言霊論
(4)友清歓真の音霊論
(5)折口信夫の言霊論
(6)岡田茂吉の言霊論
(7)言霊思想の問題点
5 記号論と言霊論
(1)宗教言語と日常言語
(2)記号論と言霊論
終 言葉と場所と言霊と