突然訪れた天使の日―リチャード・ブローティガン詩集

突然訪れた天使の日―リチャード・ブローティガン詩集

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  • サイズ B6判/ページ数 108p/高さ 20X13cm
  • 商品コード 9784783724186
  • NDC分類 931
  • Cコード C0098

内容説明

ブローティガンの詩は、世界の彼方からやってきてこの地球に降り立ち、私たちの日常の隣で見知らぬ光景を映し出している。綿毛のようなその世界の向こうには、どきっとするほどのエロチシズムと残酷性がのぞいている。1976年の詩集。

目次

鴉と藜から
愛から
セクション3から
主役を欠いた人々の肖像
詩五篇から
モンタナ、1973年から
追伸

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Roy

33
★★★★+ 何故詩を読むかと言えば、今のところ意外性を伴う驚異を求めているからである。それは僕の中でアリ地獄に踏み入る事と重なり、足を一歩出しただけでずぶぶと中心へ引き摺り込まれ、ウスバカゲロウにしてヤられるのと同等なのだ。しかし、この詩集には僕にとってのアリ地獄が無い。ウスバカゲロウが成虫になろうとしているからだ。幼虫が成虫になるのは自然な流れである。その代わり、その摂理を二度見して凝視したくなってしまう詩集だ。二度見して凝視するとその摂理さえも美しい。2009/07/03

ロビン

21
1935年アメリカワシントン州の貧しい家に生まれた詩人、ブローティガンの詩集。「ぼくは心をこめてこんにちはといった。だけど彼女はもっと心をこめてさようならといったのさ」のような、まるでつぶやきのようなごく短い71篇の詩群である。ちょっと飄々としてとぼけた味があり、ナンセンス詩のようでもある。しかしこの詩人は晩年は酒浸りの日々であり、最後は自殺して死んだとみられている。訳者は、アメリカはマッチョの世界であり、そうした価値観と相いれないブローティガンのような人たちには生き辛い所だったのではないかと書いている。2022/08/19

スミス市松

20
短い詩集であるけれども、読めばブローティガンがどんなふうに世界を見つめていたのかがよく分かるんじゃないかと思う――「ここにすばらしいものがある。/きみがほしがるようなものはぼくには/ほとんど残っていない。/それはきみの掌のなかで初めて色づく。/それはきみがふれることで初めて形となる。」――絶え間ない現在に置き去りにされほとんど何も残っていないアメリカの塵のなかに、彼にとってすばらしいものがあった。そして彼が見出した数々の瞬間は、私のなかにもかつてあったことを気づかせてくれる。塵を巻きあげる窓からのそよ風。2015/09/14

sasa-kuma

17
寒い夜に羽毛布団にもぐって読む。ブローディガンに話しかけられているような、つぶやかれているような、励まされているような、あきらめろと諭されているような、そんな詩たち。2016/03/11

王天上

11
このあいだ読んだカーヴァーの詩集が日記だとすると、この詩集はツイッターみたいな感じがする。とても面白い。常日頃から詩を書くということを意識していきたい。2013/03/26

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