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内容説明
日本で作られた毒ガスは、中国などとの戦争で使われ、たくさんの人びとを傷つけました。そして、戦争が終わると中国に置き去りにされ、いまもなお、人びとを苦しめています!平和な世界をつくるため、私たちが知っておくべき歴史上の真実、解決すべき課題。
目次
第1章 ぼくらの村に毒ガスが残されていた
第2章 戦争にもルールがある
第3章 戦争がどんどん拡大していった時代
第4章 毒ガスで攻撃された村
第5章 日本にあった毒ガスの島
第6章 日本の山河に捨てられた毒ガス
第7章 中国に置き去りにされた毒ガス
第8章 化学兵器を完全に禁止する
第9章 日本の裁判で正義を実現したい
第10章 よりよい未来のために私たちにできること
著者等紹介
吉見義明[ヨシミヨシアキ]
中央大学商学部教授。日本近現代史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
★YUKA★
39
戦争関連の本を読んでいるときは、いつも(日本が)被害者側の立場で読んでいましたが、この本を読んで加害者である事実も忘れてはいけないと再認識しました。2018/10/10
かおりんご
27
児童書というより中学生以上に向けて書かれた本。かつて、太平洋戦争中に日本軍が生産した化学兵器が、きちんと処理されず廃棄され、それが現代の中国の方を苦しめていると言う話。その補償をしていかなければならないと書かれていました。これを読みながら思ったのは、日本軍だけじゃないんだよなーってこと。日本の過ちは認めて償っていかなければいけないけれど、実はアメリカ軍も大量の化学兵器を沖縄の海に廃棄していたのです。マスタードガスやサリンなどが、沖縄の海には眠っているそうです。まだ戦争は終わっていないのですね。2014/01/11
更紗蝦
16
戦争中に日本軍によって作られた毒ガス兵器(イペリットやルイサイトなど)の被害について分かりやすく解説した本です。実戦での使用で被害者が出たのはもちろんのこと、大久野島の毒ガス工場で毒ガスの製造に携わり健康被害が出た例、終戦時に土中に遺棄された毒ガス兵器が道路工事や建設工事の際に掘り起こされて被害が出た例、土中の毒ガス兵器から有毒成分が染み出して井戸水が汚染され被害が出た例などが載っています。戦争が終わった後に、戦争に全く関わっていない世代が被害を被っている構図は、地雷問題と共通しています。2015/07/27
ののまる
7
現在でも廃棄が進んでいないそうです、、、2022/09/18
くろす
5
最近ではあまり観なくなりましたが、少し前まではニュース番組などで中国を批判するようなものが多数見られました。僕は、あ、ちゅうごくってこんなにいやでわるいくになんだ、と見たままをそのまま受け取って納得していました。別にそれが悪かったことだったとは思っていません。この本は、旧日本軍が戦争のルールを破り、密造していた毒ガスを発覚をおそれて中国(主に満州国)に投棄したことにより、未だに苦しんでいる人々をつづったノンフィクションです。正直、自分は日本は核を落とされた、謂わば戦争の被害者。という簡単な考えをしていまし2014/02/19