内容説明
「大量破壊兵器」破棄と「民主化」を大義名分としたアメリカのイラク攻撃でも、成功した占領モデルとして日本占領があげられた。しかし日本占領は「よい占領」だったのか。その検証の手がかりとして“性”を焦点にしたとき、日本占領はかつてとは違う顔を見せ始めた。
目次
第1部 政策と実態(GHQの性政策―性病管理か禁欲政策か;占領軍兵士の慰安と買売春制の再編;RAAと「赤線」―熱海における展開;狩り込みと性病院―戦後神奈川の性政策)
第2部 意識と表象(キリスト教界の「パンパン」言説とマグダラのマリア;山室民子にみる自律意識と純潔教育;「混血児」問題と単一民族神話の生成)