遠い町できみは

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遠い町できみは

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  • サイズ 46判/ページ数 278p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784591181300
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

母を亡くした小学校六年生の鳴海翔は、遠い町の祖母の家に預けられた。寂しさをこらえて新しい暮らしに慣れようとするが、そこには一筋縄ではいかない大人の世界があった――。万引きを奨励する母と暮らす大也、狭い家のなかで暴れる父に苦しむ美波、そして親から離れて暮らす翔。大人たちの身勝手さにもみくちゃにされながらも、三人はしだいに心を近づけていく。過酷な現実から明日に向かって踏み出していく勇気の物語。第12回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞作。

内容説明

母を亡くした小学校六年生の鳴海翔は、父・英一と離れて母方の実家に預けられた。さびしさをこらえて新しい暮らしに慣れようとするが、その町には一筋縄ではいかない大人の世界があった―。万引きを奨励する母と暮らす大也、狭い家のなかで暴れる父との関係に苦しむ美波、そして親から離れて暮らす翔。大人たちの身勝手さにもみくちゃにされながらも、三人はしだいに心を近づけていく。過酷な現実の波をかぶりながら不思議な明るさを失わない子どもたちが明日へ踏み出していく勇気の物語。第12回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞作。

著者等紹介

高遠ちとせ[タカトオチトセ]
1973年、宮城県仙台市生まれ。幼少期より物語を手書きのノートに書き溜め、「小説家になる」夢を追い続けたが、覚悟の不足を感じ長年続けた仕事をやめ執筆に没頭、応募した原稿(応募時タイトル『波とあそべば』)がポプラ社小説新人賞特別賞を受賞、本作によって作家デビュー。愛猫家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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よつば🍀

44
第12回ポプラ社小説新人賞特別賞受賞作。主人公の鳴海翔は母を亡くし、祖母の家に預けられた。そこで出会ったのは母親からネグレクトを受けている大也と、義父から日常的に暴力を受けている美波。まだ小学6年生の3人に対し過酷とも思える現実だ。ありがちな設定ではあるものの、彼らの日常にサーフィンが取り入れられている事で物語に深みが増していた。凪の日もあれば荒れ狂う大波の日もある。サーフボードを操る彼らと、日々の困難を乗り越えていく姿がオーバーラップして胸が熱くなった。終盤の展開が特にいい。穏やかな気持ちで本を閉じた。2024/04/18

信兵衛

23
孤立している状況はやはり厳しい。自分のことを思ってくれる誰か、心配してくれる誰かがいると信じられることが、どれだけ心の支えになることか。 でもそれは第一歩に過ぎません。 彼らが本当に成長する姿を見せるのは、守らなければいけない相手がいると気づくこと。それによって強くなり、成長することができるのですから。2024/04/13

雪丸 風人

19
圧倒的な共感を呼びそうな作品ですね。主人公は都会から来た少年と、地域のはみだし者の少年少女。大人に振り回されてきた彼らが、ともにかけがえのないものを見つけ、身を寄せ合いながら世間の荒波にあらがっていきます。サーフィンがつなぐ友情や意外過ぎる事件などに惹きつけられる物語でした。成長とともに変わっていく3人の行く末にくぎ付けになりましたよ。特に子が毒親の生き方に働きかける部分に新しさを感じましたね。目を覆うような虐待が描かれる瞬間もありますが、読後感は装画のように麗しいです。(対象年齢は13歳半以上かな?)2024/03/30

Cham

15
初読み作家さん。本屋で見つけた本。なかなか良い本でした。翔が預けられた祖母の住む八重浜町で、翔がサーフィンで出会った大也と美波。大也と美波は。。。という内容2024/04/07

アベレージマン

13
それぞれが複雑な家庭環境を持つ翔・大也・美波のサーフィンを通した友情青春物語。突飛な内容ではないが、難しい家庭環境や思春期の揺れ動く心情表現など、非常にうまく表現されていて、読んでよかったと思える心温まる作品であった。2024/05/03

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