平凡社ライブラリー<br> ジープが町にやってきた―終戦時14歳の画帖から

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平凡社ライブラリー
ジープが町にやってきた―終戦時14歳の画帖から

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  • サイズ 文庫判/ページ数 158p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784582764390
  • NDC分類 537.9
  • Cコード C0371

内容説明

一九四五年、終戦のあの年、田舎町でスケッチブック片手にひたすら進駐軍のジープやトラックを描く少年がいた。五二年までに描いたその膨大な量のスケッチには日本のモータリゼーションの夜明けが描かれている。そして、「ギブ・ミー・チョコレート」と言っていた少年たちが手にしたものはチョコレートだけではなかったことも…。路上に「戦後」を見る貴重な一冊。

目次

一九四五(昭和二〇)年―怖いアメリカ兵の目を盗んでフェンス越しに描いていた頃
一九四六(昭和二一)年―スケッチを押収されてからも、見かけた車は何でも描いていた頃
一九四七(昭和二二)年―日本車や建設工事用の車あふれる復興の息吹きの中で描いていた頃
一九四九(昭和二四)‐五二(昭和二七)年―少し大人になった。でも描きつづけ、漫画家への夢を膨らませた頃

著者等紹介

大塚康生[オオツカヤスオ]
1931年、島根県生まれ。アニメーター。8歳の時、山口市に転居、蒸気機関車のスケッチを始める。終戦の年から進駐軍のジープやトラックを描く。49年、県立山口工業(旧制中学)を中退し、山口県庁に入るが、政治漫画家を志して上京。51年、厚生省に勤める。56年、東映動画の第1期生として臨時採用。68年に退社するまで、『白蛇伝』、『西遊記』、『わんぱく王子の大蛇退治』、『長靴をはいた猫』などで原画を担当。『太陽の王子ホルスの大冒険』では作画監督として、高畑勲、宮崎駿、小田部羊一らとともに携わった。以後、『ムーミン』、『ルパン三世』、『未来少年コナン』など、日本のテレビアニメーションを代表する作品に作画監督などで関わる。同時に、『ルパン三世カリオストロの城』、『じゃリン子チエ』、日米合作『ニモ』などの劇場用アニメでも作画監督を務めた。その間、趣味のジープや軍用車輛に関する雑誌連載や模型デザインにも腕を振るった。現在、国内外でアニメーターの養成や映画祭の審査員などで、その振興に当たる
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tokkun1002

5
2002年。1987年刊行「大塚康生16歳の車の画帖」を改訂改題。今見ても凄い才能。メカの大塚。非凡なタッチに憧れる。2015/05/22

𝘺𝘰𝘭𝘪𝘤𝘦

1
ルパン三世等でお馴染みのアニメーター大塚康生さんの画帖。太平洋戦争後に日本に駐在していた海外の軍の車両などを少年時代の大塚さんがスケッチしたもので、車の資料としてでは無く当時の日本の生活にも少しだけ触れることができて興味深かったです。2021/01/18

Gladcolza Bambootail

1
車が好きな人(軍用車とかトラックとか工事車両とか)と車を描くのが好きな人は親を質に入れてでも読んでおくべき本だと思います。絵もいっぱいですが一緒に綴られているエピソードもなんかとてもユーモラスでとてもオススメの一冊。2017/05/25

てら

1
圧倒された。8歳から蒸気機関車をスケッチしまくってきた実績があるとはいえ、16歳あたりでもう完全に「絵描き」としての大塚康生が完成している。短いコメントも味わい深い。さらにこのインクの色が良い。黒インクではこの味は出ないだろう。観察し、表現するという最小限にして最大のことが貴重、という証明のような一冊。2016/12/24

えふのらん

1
東映アニメーターの戦後日本の軍用車スケッチ。表紙には大胆にも「ジープ」とそのスケッチを表紙にしているが、中にはGMCのカーゴトラックから木炭ガストラックまで様々なものが収録されている。民間に払い下げられた帝国陸軍の戦時型トラックや日本の水道水の使用を禁止したGHQが導入した水道車など、終戦直後の混乱を体現したような車ばかりで興味深かった。絵としての迫力、一枚一枚の情報量がとても多いのだが、文庫サイズなのでその魅力が十分に伝わっていないように思う。ちょっと平凡社ライブラリーに入れるには無理があったのでは。2014/06/15

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