戦後思想の名著50

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  • サイズ B6判/ページ数 643p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784582702583
  • NDC分類 028
  • Cコード C0010

内容説明

私たちは何を受け継ぐべきなのか。過去を清算し新たな再生を願った60年の戦後思想史が、私たちに何を残してくれたのかを総点検する試み。

目次

1 戦後啓蒙の成立と展開(一九四五年~一九五〇年代)(柳田國男『先祖の話』(一九四六年)
花田清輝『復興期の精神』(一九四六年)
坂口安吾『堕落論』(一九四七年) ほか)
2 戦後啓蒙の相対化と批判(一九六〇年頃~一九七〇年代)(谷川雁『原点が存在する』(一九五八年)
上野英信『追われゆく坑夫たち』(一九六〇年)
宮本常一『忘れられた日本人』(一九六〇年) ほか)
3 ポストモダン・ポスト冷戦・ポスト戦後(一九八〇年頃~一九九〇年代)(山口昌男『文化と両義性』(一九七五年)
真木悠介『気流の鳴る音』(一九七七年)
柄谷行人『日本近代文学の起源』(一九八〇年) ほか)

著者等紹介

岩崎稔[イワサキミノル]
1956年生まれ。東京外国語大学外国語学部教授。哲学、政治思想史

上野千鶴子[ウエノチズコ]
1948年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科教授。ジェンダー論、セクシュアリティ研究、家族社会学

成田龍一[ナリタリュウイチ]
1951年生まれ。日本女子大学人間社会学部教授。日本近現代史・文化史

青木保[アオキタモツ]
法政大学大学院。文化人類学

赤坂憲雄[アカサカノリオ]
東北芸術工科大学歴史遺産学科・東北文化研究センター。民俗学、東北学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

おさむ

34
よく名前を聞いたことのある「左翼系進歩人」の著書が多いのですが、50冊のうち、実際に読んだ本は「きけ わだつみのこえ」「忘れられた日本人」「何でも見てやろう」「バナナと日本人」「育児の百科」の5冊きり。自らの不明を恥じるばかりです・・。2016/02/02

原玉幸子

10
著作を読み、且つ何故その様な本が書かれたのかの精神・文化的位置付けを(体系的に?)知ることで、自身の血肉になる気がします。編者自省の「日本人著者限定」の偏りは止む無しとして、選書の質に加え、編者岩崎の『夭折する青春の自画像』や、嫌悪感情が先立った表現はどうかと思いつつも首肯する鄭暎惠『東アジアのポストコロニアリズム』のコラムは、読みたかった切り口でした。戦争責任、公害、ジェンダー、在日……主題の掘り下げを自身に思えば「碌な歳の取り方をしなかったなぁ」です。(◎2021年・夏)2021/06/04

壱萬弐仟縁

1
いろいろな論点があるが、中でも古くて新しい命題は、「文化と文明」の関係性である。本著ではドイツの事例が紹介されている(p.595)。たとえば、ドイツでは言葉が文明よりも価値が高いとみなされ、文化が高く評価されている。文化が個性的なのに対して、文明は普遍的である、という見方もある。「文明は宮廷が体現するフランス的な価値であり、文化はその宮廷と貴族に反発する知識人や上層市民階級の価値であった」(同頁)。ここで興味深いのは、原発に対する各国のスタンスである。原発とは、文化なのか、文明なのか、問いなおしてみたくも2012/04/12

v&b

1
拾い読み。ブックガイドとしてまずまず優れているのでは。色川武大『明治精神史』が60年安保を背景にした本だなんて、まずわからないもの。※後で、読みたいと思った本を加筆予定。2011/11/07

人民の指導者

0
玉石混交の書評集。50冊の選び方は良いのだけれども、ところどころにひたすら自己理論を自己用語で展開する衒学的オナニーが散らばっていたのが残念。2011/06/10

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