ハムレットは太っていた!

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ハムレットは太っていた!

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  • サイズ B6判/ページ数 256,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560047224
  • NDC分類 932
  • Cコード C0098

出版社内容情報

シェイクスピアの時代、作品を最初に演じた役者たちは誰だったのか。また、その姿は? 本書は、肉体的特徴を手がかりにその謎を解き、登場人物の意外なシルエットを浮かびあがらせる。 【編集者よりひとこと】  シェイクスピア39歳のときの肖像画がカナダで発見されたという新聞報道がありましたが、シェイクスピアを巡っての謎は、過去いくつもありました。シェイクスピアは別人で、実在しなかった、というものまである始末です。本書は、永年、答えの出なかったシェイクスピアの謎の一つに挑戦したものです。著者のケンブリッジ大学の博士論文をもとに、一般読者が楽しめるよう平易に書き下ろされています。著者は東京大学助教授(本作刊行時)。新進気鋭のシェイクスピア学者です。

内容説明

太っちょ、やせ、のっぽ、チビ…。シェイクスピア芝居を最初に演じた役者たちの体型から、作品の新しい「読み」の手がかりを発見する!画期的なシェイクスピア論。

目次

序章 役者たちの姿を求めて
第1章 少年俳優、ノッポとチビ
第2章 道化役者ケンプ退場
第3章 肩身の狭いやせっぽち
第4章 フォルスタッフ役者はだれだったのか?
第5章 初代イアーゴー役者の素顔
第6章 ハムレットは太っていた!

著者等紹介

河合祥一郎[カワイショウイチロウ]
1960年生まれ。東京大学英文科卒。東京大学とケンブリッジ大学より博士号取得。現在、東京大学大学院総合文化研究科助教授。放送大学客員助教授(ラジオ「英語5」担当)。専攻はイギリス演劇・表象文化論
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Takao Terui

5
日本国内におけるシェイクスピア研究の第一人者による著作。膨大な先行研究の壁を乗り越えるために、筆者が採用したのは「シェイクスピア演劇における役者の実像」という切り口。読み手の意表を突き、痙攣的な驚きを与えるだけでなく、その奥にあるシェイクスピア作品の深遠な世界も提示する手腕はお見事。 新しい切り口を見つけ、奥行きのある論を展開する。それらを可能とするのは、筆者の領域に対する深く広い知識であろう。 やはり、教養は「面白いこと」を言うために使われて欲しい。楽しませて頂きました。2014/10/25

青縁眼鏡

4
最近はシェイクスピアにはまっているので、こちらも。研究者がどのように研究をすすめていくのかというのも、垣間見ることができる。研究者って探偵みたい。2018/11/23

takao

2
ケンブリッジ大学の博士論文。戯曲データベースを作成。2022/09/06

青縁眼鏡

2
ケンプ退団の経緯について知りたかったので、再度。2020/04/04

MaRuTaTSu

2
「道化役者の衰退について、アンドルー・ガーはこう指摘するー「劇団の上演作品それぞれに道化として登場するケンプの仕事は減ることにはなったかもしれないが、公演中に舞台に上がっている時間はおそらく少なくなっていたことだろう。」観客は質の低い笑いではなく、洗練された演技を求め始めたのであり、そのことは、ケンプが退団を決意した一五九九年に出てきた新語が「なりきる(パーソネイト)」という言葉だったことからも判断できる。→2019/06/27

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