内容説明
何百年も人々が撫で擦り続けたために輪郭しか留めていないレリーフ、参詣人に触れられ黒光りする仏像、波に浸食された岩、口の中のドロップ…摩滅をめぐる13のエッセイ。
目次
摩滅の賦
痕跡のマリア
水辺と仏陀
オパールの盲目
歯とビンズル
廃棄された王都
口のなかのドロップ
臼の由来
砥石の教え
無常からトマソンへ
うっすらさ、について
人生の乞食
時の崇高
著者等紹介
四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
1953年生まれ。東京大学で宗教学を、同大学院で比較文化を学ぶ。現在、明治学院大学教授として映画史を講じている
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