ちくま学芸文庫
新編 新宗教と巨大建築

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  • サイズ 文庫判/ページ数 375p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480090812
  • NDC分類 169.1
  • Cコード C0152

内容説明

天理教、金光教、大本教など19世紀に立教した新興宗教から、真光教、パーフェクト・リバティ教団などの戦後の新宗教にいたるまで。なぜ近代以降の宗教建築は、いかがわしく不気味なものと見なされてきたのか。その建築・都市計画を読み解き、神道・伝統仏教における建築や、海外新興宗教の都市計画とも比較する。建築批評の第一人者である著者が、日本の歴史・社会において新宗教という他者に向けられてきた視線を克明に描き出し、大きな話題を呼んだ表題作に、増補・書下ろしを加えた増補決定版。

目次

第1部 新宗教と巨大建築(天理教の建築と都市;金光教と大本教;戦後の新宗教空間)
第2部 近代の神々と建築(日本の近代宗教と建築;海外の近代宗教と建築;オウム/アレフの空間について)

著者等紹介

五十嵐太郎[イガラシタロウ]
1967年、パリ生まれ。東京大学工学部建築学科卒業、同大学院修了。工学博士。中部大学工学部建築学科助教授を経て、東北大学大学院工学研究科准教授。専門、建築史・建築批評(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ndj.

8
こないだたまたまPLの塔の近くを通り過ぎて度肝を抜かれたので読んでみた。天理教、金光教、大本教など新宗教の成り立ちから、その理念、教義がどのように建築と結びあっているのかを非常に分かりよく解説してある良書。日本のみならずモルモン教やカオダイ教なども言及されており射程も広い。特に天理教の「切り無し普請」(膨張し続ける都市!)や大本教の成立から徹底的な破壊に至る過程などは興味深く読んだ。PLの塔は当初ピカソにデザインを依頼する計画もあったんだとか…「人生は芸術である」ならさもありなん、か。2016/07/13

可兒

4
新宗教のめざす建築や都市計画から、その世界観をさぐろうという話。もともと都市畑の人なのか、新宗教そのものについては流して終わりのようだが、教会建築やスターリン様式なんぞを見ていると興味深く感じてくる2009/09/17

たか

3
地元近くでは天理教、PL、ほんみち、弁天宗などが紹介されていました.2020/10/16

塩崎ツトム

3
キッチュで俗悪的なものとして一蹴されがちな新興宗教の施設を分析。しかし新興宗教の建築に大谷幸夫や岸田日出刀、ミノル・ヤマサキといったビッグネームがでてくるとは思わなかった。2017/04/23

背川

3
「巨大建築」、と銘打ってあるけれども、単に珍奇なものを眺めて楽しもうということでは全くない。彼らの建築史、信仰や教義から、いかにして空間の構築の論理を成立させるか、外部からの圧力や時代の状況といった、いわば周辺の要因が、いかにそこに影響を与えたか、などに関する詳細な調査と分析。天理やPL教団やらの、初期の資料が残っているうちに、よくやってくれたという気持ち。2014/04/12

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