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内容説明
『分裂』から『調和』へ、あらゆる生命をつらぬく『襞』の運動。一と多、生と死、人工と自然をつなぐ新たな交通の方法(マニエリスム)。ドゥルーズ思想の到達点。
目次
1 襞(物質の折り目;魂の中の襞;バロックとは何か)
2 さまざまな包摂(十分な理由;不共可能性、個体性、自由;一つの出来事とは何か)
3 身体をもつこと(襞における知覚;二つの階;新しい調和)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はすのこ
5
襞は名著。世界とは襞である。2017/01/13
ぎんしょう
1
ウワサの名著。「バロックは何らかの本質にかかわるのものではない。むしろ、ある操作的な機能に、線にかかわっている。」とはじめられる本書はライプニッツの思想を「襞」というイメージから解釈していく。モナドに何かが出入りするような窓はないが、モナドは複数存在(様々な世界の不共可能性たち)し、それらの間での<交通>は存在する。それぞれのモナドがそれぞれでありながら、ひとつになっていく。そこで取られる様々な手法(manner)がライプニッツ的な思索なのだろうか。2011/12/22
トックン
0
「モナドには窓はない」で有名なライプニッツ。ドゥルーズはフッサール=ハイデガー的な共同主観性を批判し、窓を持たないモナド(個人)を結びつけるものとして「表象されるもの」を想定する。これが「襞」の役割をし、外に開かれもし内に包摂する機能をも有するバロック(歪み)建築の正面(ファサード)に喩える。モナドがバロック的なる所以は支配する‐支配されるモナドに対して「退行するモナド」の相を有するからでもある。このモナドを自足的システム=資本主義に対するアンチとする訳だが、資本主義はもっと狡猾でありそう。2017/07/11
YuYu
0
トニー・スミスの自動車2013/02/04
euthanasia
0
「ライプニッツの超越論的哲学は、現象よりもむしろ出来事にむかい、カント的な条件付けを、超越論的な現働化と実在化という二重の操作で置き換える。」(p.208)2012/06/15