ふたりきりの戦争

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ふたりきりの戦争

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  • サイズ B6判/ページ数 230p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784198622367
  • NDC分類 K943
  • Cコード C8097

内容説明

第二次世界大戦末期のドイツ。戦争に行った兄は捕虜に、ナチスに反抗した父は捕らえられ、母は空襲で行方不明。ひとりぼっちになった十四歳のエンヒェンは農家に預けられ、その村で、占領地から強制的に連れてこられたロシア人労働者の若者たちと出会う。ドイツの敗色が濃くなってきたある日、男性の外国人労働者が村から連行されることを知ったエンヒェンは、ロシア人の少年セルゲイを逃がそうと決意、そのまま、ともに逃亡してしまう。人目を避けながら、セルゲイの故郷ロシアをめざして歩く二人。人々の裏切り、善意、おびえ、軍人たちの自決、押し寄せる難民―東へむかう二人が見たものは、戦争の中でむき出しになった人間の姿だった。飢えと疲労にさいなまれた二人も、生きのびるために、手段を選ばなくなってゆく。そして村を出て六十二日、ついに二人が出会ったのは…。

著者等紹介

シュルツ,ヘルマン[シュルツ,ヘルマン][Schulz,Hermann]
1938年、現在のタンザニアに宣教師の息子として生まれる。ドイツのルール地方で育ち、書店で職業訓練を受けた後、鉱山で働く。その後南米・近東・アフリカ等を広く旅し、1967年からは出版社を率い、出版人としてはアフリカ、ラテンアメリカ等の文学やノンフィクション、専門書を精力的にドイツに紹介することで知られた。近年は青少年にも大人にも楽しめる物語を書き、著作に専念している。他の作品に『川の上で』(徳間書店、産経児童出版文化賞JR賞受賞)などがある

渡辺広佐[ワタナベヒロスケ]
1950年愛媛県生まれ。中央大学大学院博士課程修了。ドイツ文学者、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とよぽん

41
「ぼくたちがギュンターを殺そうとした日」を読んだ後、翻訳者が勧めていたので、同じ作者の「ふたりきりの戦争」を。原題には逃避行という言葉が使われているので、内容としてはその方が合っていると思った。第二次世界大戦の末期、ドイツは敗色が濃くなり、ナチスに批判的な一般市民が当局から弾圧を受け、町や村は戦災孤児や難民であふれ、人々は不安と恐怖の日々を過ごしていた。主人公の少女と青年の、ひたすら生に向かう魂のエネルギーが痛切だった。戦争が終わったら、というのがただ一筋の光。10代の人に是非読んでもらいたい。2020/06/02

Nobuko Hashimoto

28
兄は戦地で行方不明、父はナチに抵抗して収容所へ、母は父を捜しに行った先で行方不明になり、農家に預けられたドイツの少女が主人公。彼女は、故郷の村をドイツに殲滅させられ、外国人労働者という名称で連行されて隣家の下働きをしていたロシア人少女と、敵味方を越えて友情を育む。同じく隣家で働かされていたロシア人少年がSSに再びどこかへ連れていかれると知った主人公は、彼の逃亡を助け、自分も行動を共にする。全体は創作だが、細部のエピソードは実話もあるそう。少年少女の冬の逃避行を通して、戦時中の様子を感じとることができる。2020/09/17

yoneyama

7
エンヒェンは1929年満洲生まれの私の母と同じ歳。独ソ戦の戦火の中を10代半ばで延々続ける逃避行。以前読んだ白頭山麓の抗日パルチザン馬賊地帯を彷徨う少年の「むくげとモーゼル」を思い出す。エンヒェンが、セルゲイをただ逃がすだけでなく一緒に逃避行に出てしまう動機のわからなさが、10代特有でよくわかる。僕にもそういうときがあったと、思い出させてくれるリアリティーがある。遠慮無くつく悪態もためらいも。二人が経験する一幕一幕が、ナチスの狂気がもたらした社会の端くれを、余さず伝えてくれる。こんな戦記がよみたかった。2020/09/27

6
何度読んでも面白い。表紙の見た目も児童文学らしかったからそこまでつらいシーンは出てこないと思って読んだのに、最後二人でぼろぼろになって支え合いながら歩くところが迫力(文として)があった。エンヒェンとセルゲイとアンナがまた会えるといいなあと心から思う。2016/08/29

tellme0112

5
おお、こういう終わり方か。最後、ブランデーの匂いを嗅いで明るい気持ちになるところが好きだ・・・。もっと暗い話かと思った。2014/04/19

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