文春新書
森林浴はなぜ体にいいか

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  • サイズ 新書判/ページ数 180p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166603299
  • NDC分類 498.41
  • Cコード C0295

内容説明

人間は五〇〇万年の歴史のほとんどの時間を自然の中で過ごしてきた。現在の私達は、森や草原に生きてきた体で都市に住んでいる―この生理人類学の視点から、本書では自然に接したときの生体の変化を、綿密な実験によって検証する。森の中を歩くとストレスホルモンが減少する、小鳥の声や小川の音を聞くと脳活動が鎮静化する、スギ材の香りをかぐと血圧が下がるなど、興味深いデータが満載。

目次

1 人と自然の関係(自然と人の同調;日本人の自然観)
2 快適性、アメニティ、感性、健康の捉え方(快適性の考え方;アメニティの考え方 ほか)
3 実験データにみる自然と人の関係(快適性の測り方;森林浴の快適性 ほか)
4 木材とダニ(アレルギーとダニ;木の香り・湿度と、ダニの行動実験)

著者等紹介

宮崎良文[ミヤザキヨシフミ]
1954年神戸市生まれ。79年東京農工大学修士課程(環境保護学)修了。医学博士。独立行政法人森林総合研究所生理活性チーム長。東京大学非常勤講師。2000年「木材と森林浴の快適性増進効果の解明」に対して農林水産大臣賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やすらぎ

156
私たちは今、壁に囲まれた暖かな空間で生活をしている。人は少し前まで、厳しい自然環境下で過ごしてきた。人工空間で得られたものは多いが、失われたものもあるのだろう。リラックス、ストレス、アレルギー。感覚的に人は疲れたときに、森林空間や自然の音を求めてしまう。自然の中に入ると、人は本当に癒やされているのか、著者は実験を重ねる。木材の香りを嗅ぐと深呼吸したくなる。木肌に触れる。実際に血圧は下がるという。自然に囲まれて生きてきた私たちが、部屋に少しでも木材や植物を取り入れようとするのは、自然の流れなのかもしれない。2019/01/26

ジュリ

3
森林浴がいいとはいっても、近くに森林浴ができる場所がない。でも、森林の画像をみたり、想像をしたり、CDで鳥のさえずりなどの音を聞くだけでも、リラックス効果があるそうだ。これなら自宅でもできる。2018/03/10

cdttdc

0
タイトルの答えとしては申し分なく、実験に基づいた検証、レポートがなされている。但し読み物としては、余程の興味がないと面白いとは言い難い。でも、山や自然の多い場へ行った時の清涼感やリラックスする理由は分かった。フィトンチッドという、全ての植物が産出する揮発性及び非揮発性物質で、他の生物に影響を与えるもの、が森の空気と一緒に吸入していることと、視覚、聴覚、触覚などの感覚も含めた総合的な影響だと。2014/02/12

jetcity

0
ストレスホルモン↓が体にいい…という話し。

Mikio Kitayama

0
森林浴が体にいい根拠を生理学上の調査によっていくつも明かしている。また、樽の香りがついているウイスキーも快適性を増すそうだ。人は森に入るとなんとなくほっとするのは元々人間が自然環境の下で暮らしていたので、その生活に合うように作られているかららしい。ここでは、快適性を「人と環境間の同調のリズムである」と定義している。波長が合うとはまさにこのような状態なのだろう。2021/08/20

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