NHKブックス<br> がんばれ仏教!―お寺ルネサンスの時代

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NHKブックス
がんばれ仏教!―お寺ルネサンスの時代

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  • サイズ B6判/ページ数 318p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140910047
  • NDC分類 180.4
  • Cコード C1314

内容説明

仏教が葬式仏教と呼ばれるようになって久しい。日本の「ホトケ」はほんとうに死んでしまったのだろうか。思えば私たちは仏教に何の期待もしなかった。期待がなければ志も力も育たない。しかし、いま志のある僧たちが、いろいろな活力ある仏教の実践を行っている。経理の公開、NPOの主催、イベントを通してネットワーク作りを行うなど、他者との関係性=「縁起を生きる」を求める僧たちの活動が続けられている。右肩上がりの時代が終焉し、現代は個人のかけがえのなさを喪失させる時代だ。様々な苦を抱えて生きる私たちは、仏教にいま何を期待すればいいのか、お寺が変われば私たちの社会はどう変わるのか、仏教の行方を展望する。

目次

序章 仏教は面白い!
第1章 生きているスリランカの仏教
第2章 出会いを力にする―有馬実成
第3章 魅力ある寺・僧侶とは
第4章 縁起に生きる
第5章 “ホトケ”はどこにいる?

著者等紹介

上田紀行[ウエダノリユキ]
1958年東京都生まれ。東京大学大学院文化人類学専攻博士課程修了。愛媛大学助教授を経て、96年4月より東京工業大学大学院助教授(社会理工学研究科価値システム専攻)。専攻、文化人類学。86年よりスリランカで「悪魔祓い」のフィールドワーク調査を行い、著書において「癒し」の観点を最も早くから提示し、現代社会の諸問題にも積極的に発言する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

takeapple

22
現代の仏教がどうなっているのか、どうすれば日本仏教は再生するのかを温かい眼差しで語っているので、グイグイ読んでいける。この本が書かれてから14年の歳月が経つので、ここに出ているお坊さんやお寺がどうなっているのかも知りたくなるが、自分の周りのお寺を見ると、縁起に生きようというお寺が少しずつ増えてきているのかなあ、でもそれは本当に少しなんだろう。日本の歴史の中での仏教として、マインドフルネスとか御朱印ブームとかも考えてみる必要があると思った。上田先生の本も久しぶりだったけど、また読み返す必要ありそうだ。2018/08/11

gotomegu

14
1ダース文庫より。葬式仏教のままだとまずいのではないか。そう考えた住職たちが、お寺にひとが集まるしかけをいろいろとやっている。仏教の修行にきている世襲僧侶についての話は、医者のこどもと一緒だ。自ら職を選んでいるわけではないので、女、金、車のことしか考えていない・・みたいな。そんなお寺の檀家は不幸だ。中学の国語の先生は寺の息子だったけど、派手な車に乗って遊び歩いていたようで、宗教家とはとてもいえるふるまいではなかった。実家の近所のお寺の住職は、借金してお寺の土地を売ってしまい、寺から追い出されてたな。2021/03/12

可兒

6
仏教教団、とくに永平寺や本願寺が多く社会活動に力を入れていることは知っていた。この本でさらに見聞が広がった。しかし、それでも「がんばれ」と激励されてしまう仏教の衰退が、なんとなく悲しい2009/08/01

田蛙澄

3
経理の透明化とNPO活動、海外支援、ホスピス活動、作家活動などを行い仏教の活性化をしてる僧侶たちの姿を紹介し、また現代の葬式仏教の形骸化を批判している。それなりに面白いがやはり一部のやる気のある僧侶についての特殊事例集という感は否めない。最近は樹木葬や散骨、直葬も増えてるらしいし、この本が10年前の出版であることを考えると、結局すたれる一方で仏教は斜陽産業のままなのだろうなあという感じがした。まあ、墓新しくしたり葬式したりする場面でも坊さんはただのにぎやかしの人みたいな感じしかなかったしなあ。当然の帰結。2016/09/23

Free

3
本当に面白く、読みやすかった。新しい分野の本を読むときってとてもワクワクする。興味を100%満足させてもらえたし、読みたい本も増えた。私の縁起を見つめなおし、これからも大切に生きていきたい!自分がきちんと成仏したいと思えるお寺を見つけないと✨2015/12/06

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