内容説明
チェチェン関連の報道は、実に限られている。ジャーナリストを対象とした度重なる誘拐、殺人に加え、煩瑣な手続きが外国報道陣を寄せつけないからだ。世界中から忘れ去られ、無法地帯と化したチェチェン。ロシア人女性ジャーナリストが命を賭けて拾い集めたのは、武装勢力の主張でもなく、ロシア軍のイデオロギーでもなく、誰にも止められない戦いに翻弄される市民たちの声だった。
目次
第1章 戦時下のチェチェン―一般市民の生活(チェチェンの歴史;耳が聞こえないっていいなあ ほか)
第2章 ロシアの現実―この戦争の背後にあるもの(ルスラン・アウシェフとの会見;民族の特徴で襲撃される ほか)
第3章 この戦争は誰にとって必要なのか?(将軍たち、すなわち新興財閥;奇跡の石油パラダイス ほか)
エピローグ 二〇〇二年五月、ザカーエフとの対話
著者等紹介
ポリトコフスカヤ,アンナ[ポリトコフスカヤ,アンナ][Политковская,Анна]
ロシア人ジャーナリスト。1980年、国立モスクワ大学ジャーナリズム学科卒業。モスクワの新聞「ノーヴァヤ・ガゼータ」紙評論員。1999年夏以来、チェチェンに通い、戦地の住民の声を伝える記事を書く。その活動に対してロシア連邦ジャーナリスト同盟から「ロシア黄金のペン賞(2000)」「黄金の銅鑼賞(2000)」、アムネスティ・インターナショナル英国支部から「世界人権報道賞(2001)」、フランス語版『チェチェン―ロシアの恥辱』(ロシアでは未刊行。未邦訳)に対しては、国際ルポルタージュ文学賞「ユリシーズ賞(2003)」を受けている。2002年、モスクワの劇場占拠事件では、武装グループから仲介役を指名され、交渉にあたった
三浦みどり[ミウラミドリ]
ロシア語通訳。1973年、東京外国語大学ロシア科卒業
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