中公文庫<br> 遥かなるチベット―河口慧海の足跡を追って

中公文庫
遥かなるチベット―河口慧海の足跡を追って

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  • サイズ 文庫判/ページ数 374p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122033313
  • NDC分類 292.29
  • Cコード C1195

内容説明

明治三十三年夏、単身“禁断の国”チベットに潜入した日本人僧侶、河口慧海の足跡を辿りつつ、ムスタン、トルボ、カン・リンポチェなどを巡るヒマラヤ辺境紀行。崇高なるチベットの文化、自然、人々との邂逅を貴重なカラー写真を交え、鮮烈に綴る。第四回JTB紀行文学大賞受賞作。

目次

プロローグ 92年前の旅人
第1章 ムスタン王国へ―タカリー族とムスタン王国に見る現代のネパール
第2章 トルボ探訪―河口慧海のチベット潜入経路を探る
第3章 聖山カン・リンポチェ―チベットの聖地を訪ねる
エピローグ 輝き続ける慧海の魂
鼎談 河口慧海と現代の旅(川喜田二郎;江本嘉伸;根深誠)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nagoyan

14
優。山と渓谷社から1994年に刊行されたものが、中公文庫として1999年に文庫化。登山家根深誠が、明治33年単身ネパールからチベットに潜入した河口慧海師の潜入ルートを突き止めるため、現地にてその足跡を辿る。河口師の「チベット旅行記」と、根深の体験談が響き合い、時代を超えた人間の営みの不変なるを示す。カラー写真も少ないながらも有り、その美しさに心打たれる。いたずらに現地の人々を美化するわけでもないが、その視線は優しい。それ故というか、他方で、共産中国に対する不信もほのめかされる。古びていない。2021/12/14

タカボー

3
チベットの景色のイメージが頭の中に浮かばなくて、ただ何もない荒野を行く情景が頭の中にずっとあった。河口慧海に感銘を受けた人達が読んだら、印象が全然違うと思う。2017/04/14

カネコ

3
◎ 河口慧海のチベット潜入から92年後の1992年にその足跡をたどった記録。慧海があえて明記しなかったチベット潜入の際の峠を、著者はマリユム・ラと断定し、調査行の最大成果とする。(が、2004年に新資料として慧海の日記が出現、それを機に結成されたプロジェクトの調査により、その説はくつがえされ、潜入ルートはクン・ラ越えとの見解に決着する。)2009/09/22

dexter4620

2
河口慧海の「チベット旅行記」は読んでましたが、まさかその後に同じルートを探索した日本人がいるとは。カラー写真で慧海師が見た同じ景色を見れることに感謝。今も同じ村や景色が残っているのか、いつか自分の目で見たいものです。2023/09/03

yamakujira

2
河口慧海の足跡をたどり、ムスタン、トルボなどの秘境を歩く。決して未開の地ではないけれど、現代に残された冒険だなぁ。 目の前に壮大な風景が見えるようだった。 (★★★★★)

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