出版社内容情報
自然好き必読の名著が読みやすい新訳で登場
19世紀末の作家ソローが、森での暮らしと大自然の素晴らしさを新鮮な感覚で綴った、米文学史上に輝く名著。自ら森暮らしを実践するナチュラリストによる読みやすい新訳で、初めて原著の真の姿が浮かび上がりました。
内容説明
自然や人生に対する鋭い洞察と名言に満ちた名著。アメリカ文学屈指の名著が読みやすい新訳で登場。
目次
経済
どこで、なんのために暮らしたか
読書
音
独り居
訪問者たち
豆畑
村
池
ベイカー農場
法の上の法
動物の隣人たち
新築祝い
昔の住民と冬の訪問者
冬の動物
冬の池
春
結論
著者等紹介
今泉吉晴[イマイズミヨシハル]
1940年東京生まれ。東京農工大学獣医学科卒業。理学博士。長岡市立科学博物館学芸員、国際基督教大学自然科学科助手などを経て、現在、山梨県の都留文科大学文学部社会学科教授(環境生態論、博物館学)。20年前、山梨県都留市の森に小屋を建て、移住。岩手県の山林にも山小屋を持つ。渓流を眺め、植物の手入れをしながら、森の小さな哺乳類たちの暮らしに自らも加わるという方法で、彼らの生き方の謎を研究している。著書に『ムササビ』(平凡社、吉村証子記念「日本科学読物賞」受賞)など。翻訳書に『文明にとらわれた動物たち』(思索社)などがある。また『子どもに愛されたナチュラリスト シートン』(福音館書店)は、2003年度の「児童福祉文化賞」「小学館児童出版文化賞」を受賞した
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
扉のこちら側
24
初読。19世紀末のアメリカの森の中で、自給自足の生活を送った著者の手記。昨今流行りの断捨離や持たない暮らしの魁のような、自然との調和を説いた名作。経済や古典文学への造詣も深く、哲学的な読み物として楽しめる。訳者はシートン動物記の訳者でもありこの本の大ファンだとのこと。2012/12/31
ykshzk(虎猫図案房)
22
マサチューセッツ州にあるウォールデン池のほとりで、作者ソローが2年に渡る自給自足生活を送った時の回顧録。色々な人がこれに影響を受けていると思われる。金なし・テクノロジー生活を本にしたマーク・ボイルもその一人だと思うし、ターシャ・テューダーの本にもこの本への言及がある。(意外にも、ターシャの語り口には少し、ソローへの否定的な見方を感じ取れたのだが。)自分の周りの本当に小さな範囲の自然観察だけでも、一生かかるほどの物語や情報量があるということが分かる。自然を観察することは、色々なものののほんとうを見ること。 2022/03/22
あっきー
22
✴4 10年間積読本キャンペーン2冊目、ぽつんと一軒家のような山の生活入門のつもりで読む、1850年ごろ江戸末期で大草原の小さな家の時代だが問題意識は現代的なのに驚いた、中国の隠遁文士を米国版にしザリガニの鳴くところの湿地を森の湖にした風でなんとなく陶淵明の飲酒(漱石草枕)の雰囲気あるなあと思っていたら他のサイトにも同様に紹介されていた、ただの世捨人ではなく簡素で賢い暮らしに積極的に意識変革しようは自分の好みだ、しかし皆がキレイな湖畔でシンプル生活をするのは無理なので在家清貧読書人というのが良いと思う2020/08/16
みっちゃん
19
1マイル以内に誰も住んでいない森の中の、自分が建てた家に独居し、まさに晴耕雨読の毎日。自然の音しかしない環境って、どんな感じだろう?早朝の湖での水浴って?忙しすぎる暮らしの中では味わえない静けさが、実に羨ましい。2015/11/22
魚京童!
19
思想が見たかった。2015/10/22