講談社文庫<br> 泥まみれの死―沢田教一ベトナム写真集 (新装版)

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講談社文庫
泥まみれの死―沢田教一ベトナム写真集 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 242p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062647649
  • NDC分類 223.1
  • Cコード C0172

内容説明

ベトナム戦争の凄惨な戦場に身を投じ、死と背中合わせで撮影を敢行した、ピュリッツアー賞カメラマン・沢田教一。“日本のロバート・キャパ”とも称されたサワダの、写真とその生涯を集大成した既刊写真集の新装版。34歳の若さで戦場に散ったサワダの写真が、今も我々に語りかけているものは何か。大沢たかお主演TVドラマ「輝ける瞬間」原作。

目次

「泥まみれの死」(沢田の眼;あてのない戦い;ユエ攻防;絶望と逃亡;つかの間の時;深き憎悪の始まり;兵士の報酬)
沢田が残した32キロのネガフィルム
沢田教一写真物語
沢田と生きるもうひとつの結婚15周年

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

102
ベトナム戦争の写真集。ページをめくっていると胸が痛くなった。アメリカ人もベトナム人も悲痛な顔をしている。楽しそうな顔はほとんどない。これが戦争の現実なのだ。ベトナム戦争で終わりではなく、アメリカが介入している戦争はまだ続いていることを考えると、憤りを感じる。なぜそんなことがまかり通っているのか、真剣に考える必要がある。沢田教一氏については知らなかった。勇敢で子供好きだったそうだ。沢田氏が命を懸けて伝えようとしたことは、戦争の悲惨さだったはず。世界が今のような状態だったら、あの世で嘆いているだろう。2017/09/19

tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

34
☆5.0 2020年10月28日、沢田教一の奥様のサタさんが彼の墓前に線香を手向けるニュースが流れていた。ちょうど50年前の1970年10月28日、沢田はプノンペンの南約34キロ地点の国道2号線上で何者かに襲撃され殺された。彼が、ベトナム戦争の中で撮影しピューリッツァー賞を受賞した『安全への逃避』は余りにも有名だ。しかし、私が知っていた彼の写真はこの1枚だけだった。私が知っていたベトナム戦争もこの1枚だけだった。  レビュー続く、続きは↓↓↓2020/10/31

kinkin

34
ベトナム戦争が終わって約40年、しかし相変わらず今も世界のどこかで人間同士が殺し合いを行っている現実。沢田教一をはじめ、多くの戦争報道カメラマンが銃弾に倒れ、地雷で飛ばされ命を失った。彼らが伝えたかったのは戦争のむごさ、恐さではなかったのではないだろうか。今、戦争を体験した人がどんどんと少なくなっている。改めて戦争の永久放棄という日本という国の根本を変えてはいけないと思った。2014/05/19

ひろりん

19
私が好きな写真家のひとり、沢田教一さんの写真集です。戦場を取材した報道写真家はたくさんいますが、私は彼の写真にいちばん惹きつけられます。凄惨な戦場の風景や逃げ惑う住民など、戦争の悲惨さを伝えるだけでなく、戦闘の合間の疲れ切った兵士や人々の束の間の笑顔など、その場の空気そのままが伝わってきます。改めてすごい写真撮るなぁと見入ってしまいました。奥さんのコメントが最後に出ていたのが切なかったです。2020/04/15

yokmin

16
沢田教一がベトナムの戦場で撮った写真は死と隣り合わせの場所が非常に多い。結局は39才の時、カンボジャで命を落としたが、よくもベトナムで生き延びたものだと驚嘆させられる。沢田サタ夫人「私が現在知っている彼の写真の多くは、写真集や展覧会ではじめて見たものです。つまり、沢田の死後も、私は彼と会っているのです」2016/12/25

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