児童文学創作シリーズ
ふたりのイーダ (新装版)

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  • サイズ A5判/ページ数 218p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784062135337
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

戦争を知らないいまを生きる子どもたちへ。
原爆の悲劇を語りつぐ名作ファンタジー・新装版

「イナイ、イナイ、ドコニモ……イナイ……。」直樹とゆう子の兄妹は、おかあさんのいなかの町で、だれかをもとめてコトリ、コトリと歩きまわる小さな木の椅子にであう。だれかをさがして歩きまわる小さな椅子の秘密とは?

国際児童年記念特別アンデルセン賞優良作品

松谷 みよ子[マツタニ ミヨコ]
著・文・その他

司 修[ツカサ オサム]
著・文・その他

内容説明

「イナイ、イナイ、ドコニモ…イナイ…。」直樹とゆう子の兄妹は、おかあさんのいなかの町で、だれかをもとめてコトリ、コトリと歩きまわる小さな木の椅子にであい…。原爆の悲劇を子どもたちに語りつぐ古典的名作。

著者等紹介

松谷みよ子[マツタニミヨコ]
東京に生まれる。1951年、「貝になった子供」で第1回児童文学者協会新人賞を受賞。以来、「龍の子太郎」(1960年、第1回講談社児童文学新人賞。1962年、国際アンデルセン賞優良賞)、「ちいさいモモちゃん」(1964年、第2回野間児童文芸賞)、「モモちゃんとアカネちゃん」(1975年、第5回赤い鳥文学賞)、「アカネちゃんのなみだの海」(1992年、第30回野間児童文芸賞)、「あの世からの火」(1994年、第43回小学館文学賞)など、受賞多数。民話の研究に情熱をそそぎ、松谷みよ子民話研究室を主宰、「現代民話考」など民話関係の著作も多い

司修[ツカサオサム]
群馬県前橋市に生まれる。1960年ごろから油絵の個展を十数回ひらく。1964年、主体美術協会の創立に参加。以後、絵画・版画・絵本・装丁とはば広く活躍中。絵本「まちんと」(1984年、ボローニャ国際児童図書展グラフィック賞推奨。1989年、ライプチヒ国際図書デザイン展・美しい子どもの本展金賞)、「ぼうさまになったからす」など数々の名作を生みだす。80年代から小説も執筆し、代表作に「犬(影について・その一)」(1993年、第20回川端康成文学賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

112
もう、何度読んだだろう。自分に…そして子供らに…。毎日を当たり前に迎えられる幸せ。それが当たり前じゃないと突きつけられる。茶色く変色した絵本を今年も開いた。本は色褪せても人が受けた悲しみや傷は薄くはなってもなかったことにはできない。まだまだ苦しんでいる方々がいる…。2013/08/10

TakaUP48

61
櫛木理宇「少年籠城」に出てきた3人が幼き日に読んでいた童話。直樹とゆう子の幼い兄弟は、広島の近くにある母の実家に数日預けられる。ゆう子が無人の洋館で、イーダを捜し歩き回る椅子に出会う。椅子が待っている本当の「イーダ」とは誰なのか。椅子と原爆が結びつく物語。小説に引用された言葉は、老人の会話の一節の「命の流れというもんがある~」。が、その前に話した「~両親の遺伝というもんをしょってこの世に出てきた。~人間が生きてきた、気も遠くなるよな時間の重みを、一身に背負うて生まれてきたといえるんじゃ」の言葉が良い!2023/10/27

みっこ

36
8月6日を前に。母のお下がり本を子供の頃から読んできて、読書感想文も書いた記憶が。松谷みよ子さんが亡くなられた今年、久しぶりに再読しようと借りてきました。子供の時も衝撃を受けたけど、今読むと更にその重さが伝わってきます。最後、りつ子さんの手紙を読みながら泣いてしまいました。解説は子供向きとは思えない深さ。ただ『二十一世紀の人たちになんらかの形で伝えることが、二十世紀に生まれたわたしたちの責任です。』という言葉はしっかり伝わってきました。今の、そして未来の子供たちに読み継がれていってほしい、珠玉の一冊。2015/07/26

ポップ

33
小川洋子さんのラジオ番組で紹介されたのがきっかけ。「イナイ、イナイ、ドコニモ…イナイ…。」花浦の祖父母宅へ預けられた直樹とゆう子。直樹はおとなの話をぬけ出しておほりのそばに立っていた。ふっと気づいたとき、コトリ、コトリ、と通り過ぎる音をきいた。古びた城下町にひっそりとあらわれた洋館。そこは、ゆう子をイーダと呼ぶものが待ち受ける、ふしぎな家だった。おかしなカレンダー。外国の絵本。近所のおねえさんと7本の川へ祈りをこめた、とうろう流し。戦後から20数年後の広島の姿を現代に生きる子どもたちへ伝える児童文学作品。2019/08/29

こふみ

14
タイトルは知っているけど、子どもの頃読んだ記憶が有りません。 松谷みよ子さんが広島を訪れて導かれるように書かれたそうです。 椅子が持ち主の子どもを探して歩き回る描写も違和感なく、その一途な気持ちが伝わります。映画になっているそうなので見てみたい。2020/05/25

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