出版社内容情報
FUCK! この4文字が充満した、あのラブ・アンド・ピースの時代。第2のフランス革命と呼ばれるに値する、徹底した価値転倒の経験は何をもたらしたのか。カリフォルニアのイチゴ農場から観測した、先進国同時的な「学生革命」の記憶によって、今日の反革命としてのブッシュ政権とアメリカン・スタンダードの正体を暴く。
内容説明
ラブ・アンド・ピースの栄光と挫折。60年代の革命と日本の“いま”。
目次
予断・診断・独断 四文字言葉に気をつけろ
第1章 団塊の世代とベビーブーマー
第2章 LOVE=性の解放についての考察
第3章 PEACE=反戦についての考察
第4章 クリントンとブッシュ―六〇年代リベラルの挫折と反革命
著者等紹介
石川好[イシカワヨシミ]
1947年、伊豆大島生まれ。作家・評論家。65年に渡米。カリフォルニア州の農園で4年間、農業に従事。帰国後、慶應義塾大学入学、74年卒業。現在、秋田公立美術工芸短期大学学長を務めるかたわら、新日中21世紀委員会日本側委員などを兼務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
nobita
1
60年代アメリカの「学生運動」をアメリカ発の「第二次フランス革命」と捉え、この「学生運動」のスローガン「ラブ・アンド・ピース」の時代を現地アメリカで体験した筆者が、60年代に大学生だった二人の男ビル・クリントン(リベラル)とジョージ・ブッシュ(保守過激派)がその40年後の現代に大統領となり行ったこと、特にブッシュ政権を「60年代革命」の後の「反革命」と捉えて、60年代からの歴史の流れのつながりで明快に説明してみせた。2008/06/24
レルモントフ
0
第一章から三章にかけては、筆者が過ごした60年代アメリカの実体験を交えつつ、当時大学生だったベビーブーマー世代が起こしたラブアンドピース運動を性の解放と反戦であると定義しながら解説し、最終章をその世代出身の大統領であるクリントンを取り上げ、彼の目指したリベラリズムの失敗とその後の反動ともいえるブッシュ政権のネオコンを解説している。 この最終章こそが今回の米大統領選でリベラル派が勝てなかった理由を読み解く大きな鍵を扱っているのではないかという印象を強く受けた。 ただ、作者の思想の偏りに注意すべきではあるかも2017/01/31
nukuteomika
0
60年代大絶賛。気持ち悪いが当時の勢いはよくわかる。それが21世紀になっても持続してるあたりがやっぱり気持ち悪いが2010/02/24