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ファンドーリンの捜査ファイル
リヴァイアサン号殺人事件―ファンドーリンの捜査ファイル

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  • サイズ B6判/ページ数 319p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000246347
  • NDC分類 983
  • Cコード C0097

内容説明

一九世紀末パリ、大富豪が怪死をとげた。唯一の手がかりである「金のクジラのバッジ」が指すのは、イギリスからインドへ向かう豪華客船リヴァイアサン号。見え隠れする「消えた秘宝」の謎と、それぞれいわくありげな乗客たち。―このなかに犯人がいる。日本赴任の途上に船に乗りあわせたロシアの若き外交官ファンドーリンが、快刀乱麻の推理で事件に挑む。ロシアの“悪人”が生んだ推理活劇シリーズ。

著者等紹介

アクーニン,ボリス[アクーニン,ボリス][Акунин,Борис]
1956年生まれ、モスクワ在住。本名、グリゴーリイ・チハルチシヴィリ。1998年より、日本語の「悪人」から考えだしたという「アクーニン」のペンネームで歴史探偵小説ファンドーリン・シリーズを次々に発表、空前の大ブームを巻き起こす。読み応え抜群のストーリーテリング、手に汗握る謎解きのスリル、小気味のいいユーモアが読者の絶大な支持をうけ、ロシアでナンバーワンのベストセラー作家に。作品は次々にドラマ化・映画化され、すでに世界の30カ国語以上の言語に翻訳されている。日本の歴史や文学に造詣がふかく、三島由紀夫、丸山健二、島田雅彦、多和田葉子らのロシア語訳や、研究書『自殺の文学史』(作品社)などの著作もある

沼野恭子[ヌマノキョウコ]
1957年生。東京大学大学院博士課程単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

31
ドラマ化もされている程の面白さがあるのになぜか未訳が多いファンドーリン・シリーズ。残虐な皆殺しの現場から持ち去られたのは金のシヴァ像。リヴァイアサン号で起きた殺人事件との関連は?色々、傲慢で高飛車な嫌味親父、ゴーシュ警部には内心、歯噛み。それにしても矢鱈、病弱を訴えてとんちんかんなことを抜かす妊婦に対する厳しい視点は少し、痛快かも。そして青野さんは素敵だけど、南瓜をチョップで叩き割る空手の達人がロシアから見た日本人像なんか~い(笑)でも神経を病んでしまった彼が目的地に到着してしまった時を思うと遣る瀬無い。2016/03/14

紅はこべ

17
作中の大量殺人は明らかに帝銀事件がモデル。アクーニンのアジアへの理解の深さはロバート・ファン・ヒューリックに匹敵する。登場人物の日本人ギンタロー・アオノに違和感を覚える日本人読者はいないだろう。豪華客船を舞台とするミステリは、古典的で魅力的。2014/09/13

散文の詞

16
翻訳物のせいかちょっと読みづらいです。5人の登場人物の視点から書かれていて、面白い構成だと思いますが、当然、この5人は犯人ではないんだろうなって思いながら読むことになります。とは、いいながらも、次を読みたくなる展開はうまいです。最後は、意外な犯人が浮かび上がって「えっ!」って感じにはなりますが、どうして、そういう推理が成り立つのかわかりません。ただ、登場する日本人が、ほんとにロシア人作家が書いたのかと疑いたくなるほど、よく書き込まれています。この作家の日本への愛情がよく表れている気がします。 2019/07/18

Koning

16
アクーニンのミステリ。明治期の日本人とかフランス人と英国人の対比とかなんとも言えず楽しい。オリエント急行なんかと同じ気分を味わいつつ、明治期の日本人に違和感を感じたりというのも楽しかったり(笑)。まぁ、やたら挿入された書簡が読みづらいのだけれどね(汗。雰囲気は出るんだけど。良し悪しな気もしたり2013/05/21

みなみ

15
プロローグで大量殺人事件の記事が紹介され、舞台は豪華客船リヴァイアサン号に移る。リヴァイアサン号には、この殺人事件の犯人が乗っているのだ。物語は複数人物による独白、日記、手紙形式で綴られていく。終盤にきて事態は二転三転する。ここでも次々と語り手が変わるのが効果的。日本人が登場し、結構それっぽく書かれているのが面白い。19世紀末が舞台なので豪華絢爛な時代ものの雰囲気がある、しかしその時代ゆえに差別意識丸出しなので、「日本人だから持ち歩きできるハラキリセットを持っているのか」とか言われちゃって^^;2021/06/17

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