内容説明
1970年5月、ビートルズは解散した。そして10年後の1980年12月、ジョン・レノンが銃弾に倒れ、世界中の人々が永遠にビートルズの再編が叶わないことを嘆いた。それからすでに四半世紀を過ぎてなお、ビートルズのサウンドは世代を超えて人々に愛されている。それは、彼らが「愛」を謳ったからではないのか。その「愛」とは。そもそも、なぜ、ビートルズは解散したのか。その解を曲に求め、作品の変遷をジョンとポールの関係論から論じる意欲作。
目次
協働―「レノン‐マッカートニー」(When I’m Sixty‐Four―釣りあう天秤;She Loves You―レノン‐マッカートニー ほか)
成就―ビートルズ時代・1(I Saw Her Standing There―ひとめ惚れ;Love Me Do―相聞歌のはじまり ほか)
解体―ビートルズ時代・2(Tomorrow Never Knows―転移を印す;Got To Get You Into My Life―何でもあり ほか)
道程―アルバム編(PLEASE PLEASE ME―無我夢中;WITH THE BEATLES―成就のバックグラウンド ほか)
蘇生―現在形(LIVE AT THE BBC―かみつくジョン・レノン;Free As A Bird―役割を交換する ほか)
著者等紹介
喜山荘一[キヤマソウイチ]
1963年、与論島生まれ。現在、マーケティング企業に勤務
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
左近
1
Lennon-McCartney作品を、JohnとPaulがお互いに向けたメッセージとして読み解こうという、かなり強引で無理のある企画だが、所々、興味深い記述も含まれている。各メンバーのソロ作品をBEATLES作品と比べた場合、方向性や技術的な違いは別にして、平均クオリティーが下がっているのは事実。やっぱり、メンバーがお互いに対する意識を強く持っていたことが、奇跡の作品群を生んだ原動力なんでしょう。ところで、『In My Life』のメロディーを書いたのは自分だとPaulが語っているなんて、衝撃的過ぎる。2016/08/12