言葉の国のアリス―あなたにもわかる言語学

言葉の国のアリス―あなたにもわかる言語学

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  • サイズ A5判/ページ数 334p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784931391253
  • NDC分類 801
  • Cコード C3080

内容説明

アリスの踏み入った言葉の迷宮とは?言語学がわかりたいあなたに贈るフランスのロングセラーテキスト、待望の邦訳。

目次

まあ、言語学をなさっているんですか
言語活動はなんのためにあるのか―言語活動の多様な機能
バベルの塔―ひとつの言語活動、複数の言語
ピンクのゾウたち―言語活動における冗長性の役割
ニワニワニワ…―どうやって言連鎖を切り分けるか、言語分析のさまざまなレベル
毛、痛!異論(語を伐る)―語と形態素
豚と言ったのかい、札と言ったのかい?―音素
丸出だめ夫―もしも語が記号であったら
オレンジとスパゲッティ―記号の恣意性と象徴性
意味の漸進的横滑り〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

袖崎いたる

10
フランスでの言語学の学生向け教科書としての位置づけ。目を瞠るのは訳者の翻訳の巧みさ。これが言語学の紹介ということもあるからだろうが、〈仏→日〉における言語間の齟齬を文学から芸能まで方々からの〈コン‐テクスト〉として作品化していて甚だ素晴らしい。しかも言語学と看板を掲げていながら言語〝楽〟の享楽も内包している。個人的に失笑させられたのは訳者が注で、幼児における人称の習得についてを説明するのに、その引き合いとして華原朋美を挙げて、自分のことを「トモミは…」というのは精神障害の一形態としていたこと。クソワロ。2017/02/08

はにまる

2
不思議の国のアリスやその他のポピュラーな文学作品、コミックを素材に、極めて平易に言語学を学べる良書。原著はフランス語なので日本人には馴染みのない作品が取り上げられているのだが、翻訳者の素晴らしい配慮により、ことごとく日本人に分かりやすい事例への「翻訳」が行われている。谷川俊太郎、筒井康隆、タモリ、鳥山明、坂田靖子、吉田戦車などなど、そのラインナップも強烈で、ひたすら脱帽。2009/10/17

星野紗奈

1
参考文献一覧から「アリス」という単語に興味を持ち、授業課題としてこの本を借りたのだが、内容が(活字になれ始めたばかりと言っても過言ではない私にとっては)少し難しく、諦めて別の本で課題をこなした。しかし、「なるほど!」と思えるような言語学的視点に触れることができたので、その部分は自分にとってプラスになったかなと思う。一方で、訳者のあとがきにあった通り、英語ならまだしもあまり慣れていないフランス語の例が非常に多いので、初心者は例までじっくり読みこむとなると一冊読み終えるのは大変辛いだろうと感じた。2020/11/08

Jun

1
私達は物に名前があるものだと、当たり前に信じています。物に名前が無い森を進んでいく内に、アリスは記憶喪失に襲われます。それ以後アリスは身の回りの現実も、抽象的な考えを持つ事も出来なくなってしまいます。2020/08/13

misman

1
フランス語に多少触れていると著者の言わんとしていることがわかりやすいな〜と思いました。また、訳者の方の日本の読者のための独自の解説がすばらしく、豊富な知識量と引用どころに圧倒されました。良書だと思います。2015/08/19

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