内容説明
翻訳の背後には風俗・習慣、文化的・社会的背景、作者や作品への理解、そして日本語の豊かな表現力といったことが不可欠だ。しかしここでは、そうしたおそろしく多面的で錯綜したプロセスは、いっさい扱わない。むしろ、だれもが中学や高校で習う英文法を、“英文和訳”の公式から解放して“翻訳”ノウハウのマニュアルに活用できないか。そんな狙いで、ごく限られた、しかしきわめて重要な局面のみに照準を絞りこみ、英日翻訳の過程で必要な転換のテクニックを、英文法の枠組みに従って徹底的にシステム化したのが本書である。